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Cyber-shot DSC-F77

Cyber-shot DSC-F77

2002年10月21日 00時00分更新

文● 行正 和義

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Cyber-shot DSC-F77

ソニー

オープンプライス

「Cyber-shot DSC-F77」は、400万画素CCDと単焦点レンズを搭載するコンパクトデジタルカメラだ。自分撮りも可能な回転式レンズ機構を装備するCyber-shotシリーズとしては、「Cyber-shot DSC-F55DX」(334万画素)以来ほぼ1年半ぶりの復活となるが、このデザインは初代「Cyber-shot DSC-F1」(1996年発売、35万画素)を継承するものであり、いわばCyber-shotの原点に戻った製品と言える。

単焦点レンズ搭載でコンパクトボディを実現

前面
写真1 レンズとフラッシュの間にあるのは、上が光学ファインダ、下はAF補助光用LEDで、フラッシュ下のボディ側にある6角形に並ぶ孔は動画撮影時用のマイク。
Cyber-shot DSC-F55DX
写真A ソニー「Cyber-shot DSC-F55」(写真をクリックすると当該記事に移動します)。
COOLPIX 2500
写真B インナースイバル方式採用のニコン「COOLPIX 2500」。

 ソニーのCyber-shot DSC-F77は、本体上部に筒状のレンズ部を水平に配置し、レンズ部が回転することで通常撮影(液晶モニタとレンズが反対)や自分撮り(液晶モニタとレンズが同一方向)だけでなく、仰角や俯角を付けての撮影が可能な製品だ(写真1)。本体上部にあるレンズ部を下に向けている(非撮影)状態では27mmと、タバコの箱程度の厚みしかない(写真2)。レンズ後部右端にある突起を親指を使って押し下げればレンズ部を回転させて前に向けられる。レンズ部を下(本体)に向けた非撮影状態では本体によってレンズ面が保護され、レンズカバーを着脱する手間が省ける点はニコン「COOLPIX 2500」と同様で便利だ。



非撮影状態 側面
レンズを下に向けた状態ではレンズ面が本体によって保護され、上面(レンズ後部)は滑らかな円筒形になっているためポケット/ポーチ内で引っかかることも少ない。写真3 レンズを前面に向けると若干飛び出しができ、本体の厚みは約32mmとなる。側面部は、上がモードダイヤル、下がメモリースティック/バッテリスロット。

 電源ボタンは右側面のモードダイヤル中央に配置されているが、あらかじめダイヤルを撮影モードにしておけば、電源ボタンを押さなくてもレンズを撮影可能位置まで回転することで電源ONとなり、取り出してから撮影までをスムーズな動作で行える。レンズを収納位置にしたまま側面のボタンで電源ONにした場合、ダイヤルが再生モードやSETUPモードならばそのまま電源が入り、撮影モードならば液晶モニタに警告メッセージが表示される。

 撮影モードにはフルオート撮影のほかに「P撮影」、シーンプログラム(夜景/夜景&人物/人物/風景)、動画の4ポジションが用意されている(写真3)。フルオート撮影とP撮影の違いは、フルオートではホワイトバランスや露出補正も一切指定できない点で、初心者に撮影を頼む際などにはフルオートが便利だろう(同時に発表された「Cyber-shot DSC-F717」と同様)。ただし、F55シリーズに搭載されていた絞り優先/シャッター速度優先の2モードが省略されたのは少々残念なところだ。

背面
写真4 シンプルなデザインの背面。レンズ部の後ろにあるのは光学ファインダ。右側面がモードダイヤルと電池室のフタで占められており、背面右下にストラップ装着用リングが設けられているのは面白い。

 背面には、Cyber-shotシリーズでお馴染みの十字カーソルキー(上下左右がそれぞれフラッシュ/セルフタイマ/クイックビュー/マクロボタンを兼ねる)を中心とした操作系と、1.5インチの液晶モニタを搭載する(写真4)。単焦点レンズなのでズームレバーの操作はデジタルズームのみとなるが、F77では記録画素数に応じてデジタルズーム比率が制限される方式を採用している。つまり、最高記録画素数である2272×1704ドットではデジタルズームは動作せず、1600×1200ドットなら1.4倍、1280×960ドットでは1.7倍、640×480ドットならば3.5倍までズーミングできる。富士写真フイルムの「FinePixシリーズ」でも同様のデジタルズーム制限方式を採用しており、不用意にデジタルズームを使って“思わぬ低画素で撮ってしまう失敗”は避けられるが、多くのユーザーが普段から最高記録画素数に設定しているであろうことを考えると、デジタルズームを使いたいときにいちいちメニューを呼び出して記録画素数を変更する(さらに撮影後は元の記録画素数に戻す)手間がかかるのは、一長一短というところだ。



電池室&メモリースティックスロット
写真5 バッテリは「Cyber-shot P2/P5/P7」と同様のインフォリチウムCタイプ「NP-FC10」を採用し、メモリースティックと並べて右側面から挿入される。

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