ルータ+NAS?
台湾ICP Electronicsは、LinuxベースのNAS製品を展示しており、12月頃から日本でも販売開始するという、NASにルータ機能を持たせた製品などを展示していた。
NASに無線LANアクセスポイントとルータが内蔵された『NAS-101RW』。パーソナルユーザー向けの製品で、ハードディスクは1台収納されているだけだ。 |
『NAS-101RW』は、本体背面にLANポート4つとWANポートを持つほか、IEEE 802.1bの無線LANアクセスポイントも内蔵している。ファイアウォール機能やNAT機能も利用できるので、この製品のみで家庭内LANを構築することも可能だ。内蔵ストレージは40/80/120GBから選ぶことができる。管理ツールはWebブラウザを通じて利用する。国内代理店であるプリンストン テクノロジー(株)の担当者によると、価格はもっとも安い製品で10万円程度になるようだ。
『NAS-104R』。無線LANは内蔵されていないが、ルーターとNASをまとめたもの。SOHO向けに提供され、2.5インチハードディスクを2台内蔵し、RAID構成で運用することもできる。 |
5インチベイサイズのLinuxマシン
ビジュアルテクノロジー(株)は、5インチベイサイズのPC『VT-Monolith』を出展していた。
『VT-Monolith』。一般ユーザー向けに単体で販売するモデル。CPUはVIA C3-866MHz、Celeron-1.0AGHz、Pentium III-1.26/1.4GHzから選択できる。 |
同社はこれまでおもにIAマシンやAlphaマシンのクラスタシステムを提供している。この『VT-Monolith』は、同社初の単体マシンとなるようだ。販売はラオックス(株)を通じて行なわれ、来週には店頭に並ぶ予定だという。価格は13万9000円から。また、『VT-Monolith』8台を1つのシャーシに収納したクラスタシステムも販売する。クラスタシステムについては現在も仕様を検討しているといい、用途に応じてカスタマイズされた製品が提供されるようだ。用途としては、負荷分散クラスタやメディア配信サーバなどを想定しているという。また、オフィスでクライアントPCを1台のシャーシに収納し省スペースで運用するといった活用法もあり得るという。
『VT-Monolith』クラスタシステム。5インチベイサイズなので、たとえば『VT-Monolith』と市販のDVDチェンジャーなどを組み合わせて、メディアサーバとして運用するといったこともできる。 |
ソニーのオフィス向けネットワークサーバ
(株)ネオジャパンのブースでは、ソニー(株)のネットワークサーバ『DigitalGate DG-L101』が展示されていた。
『DigitalGate DG-L101』。本体背面にはメモリースティックスロットが搭載されており、設定情報を保存するようになっている。 |
『DigitalGate DG-L101』は、ソニー(株)の企業向けISPサービス『bit-drive』の「ネットワークサーバーパック」のために開発された製品。Webサーバやメールサーバ、FTPサーバといった機能のほかに、ファイアウォールやDMZなどのゲートウェイ機能や独自の簡易グループウェアなどが搭載されている。単体の製品としても代理店を通じて販売されており、価格はオープンプライス。「ネットワークサーバーパック」の場合、UPSや各種サービスを含んで月額3万円で利用することができる。また、11月からは(株)ネオジャパンのグループウェア『desknet's』をインストールするオプションが新たに用意される。
『DigitalGate DG-L101』設定画面。Webベースのものが提供される。サービスの設定やユーザー管理、ソフトウェアのアップデートなどもここから行なう。 |
『DigitalGate DG-L101』はレンタル用に開発されているため、設定情報をメモリースティックに保持し、ハードウェアに障害が発生した場合でも、ハードウェアを交換しメモリースティックを差し替えるだけで、設定を引き継いですぐにサービスを再開できるという特徴がある。また、独自開発されたWebベースの管理インターフェイスや、ローカルファイルへのリモートアクセスのために、独自のPRA(Private Resource Access)クライアント配布、認証機能などを備えている。
担当者によると、同製品はおもに30人程度の事業所や部門内サーバなどとして利用されており、「ネットワークサーバーパック」契約者を中心に現在2000システム程度が利用されているという。今後は教育機関などをターゲットに、単体での販売を強化する予定だそうだ。