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Pocket LOOX FLX2H

Pocket LOOX FLX2H

2002年10月31日 01時34分更新

文● 伊太郎

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Pocket LOOX FLX2H

富士通

オープンプライス(実売価格:6万4800円)

『GOOD』
  • 最新のXscaleコアCPUを搭載。しかも、Bluetooth内蔵と豪華装備なのに、価格設定は割安。
  • インターフェイスの作りこみもいい。
『BAD』
  • 最適化が不十分なXscaleコア搭載のPocket PCが買い時か、という判断が微妙。後からOSのアップグレードが可能ではあるのだが。
“Pocket LOOX”FLX2H
富士通初のPocket PCマシン「“Pocket LOOX”FLX2H」
左側面 右側面
●【ジョグ&Windowsキーを持つ左側面】 上から、赤外線ポート、ジョグスイッチ、Windowsキー、SDカードスロット。赤外線ポートの脇にはストラップ装着用の穴もある。●【録音ボタンを持つ右側面】 上から、BluetoothのON/OFFスイッチ、録音ボタン。録音ボタンに別の機能を割り当てることも可能。

 富士通初のPocket PC「“Pocket LOOX”FLX2H」は、「後発の利益」を存分に活かした死角のなさが印象的なマシンだ。

 最新のXscaleコアCPU「PXA250-400MHz」、64MBの標準メモリ、CF&SDのデュアルスロットを装備した本体は、現状で最上位クラスの基本仕様。吟味された使い勝手も評価できる。例えば、ジョグスイッチ&Windowsキーによる「親指1本での操作」や、外光の明るさに応じて多段階に輝度が変わる「自動調光フロントライト」、本体にメモリカードを差し込んだ際に、起動ソフトを指定できる「自動起動ユーティリティ」など、随所に工夫が盛り込まれている。

 本体幅は、最も広い部分で80mm前後と若干大きめ。しかし、Bluetoothによる無線通信機能を備えて6万円台中盤という価格は、十分にインパクトがある(Bluetooth内蔵で、先行発売されたコンパックの「iPAQ Pocket PC H3870」は実売7万9800円前後)。

 ただし、Pocket PC全般に言えることだが、Xscaleコアの真価は、まだ十分に発揮しきれていない。JPEG画像の展開処理はStrongARM搭載機より速い(グラフ2)が、グラフ化していない動画再生は、StrongARM搭載機と大差ない(場合によっては遅いケースもあった)。OSを含めたソフトの最適化が今後の課題だ。

JPEG展開速度ベンチマークテスト
●【グラフ1 JPEG展開速度ベンチマークテスト】 485KBのJPEG画像を展開する速度を計測した。省電力モードとは、CPUの動作クロックと電圧を下げてバッテリ消費を抑える動作モード。付属のユーティリティで切り替え可能。
バッテリベンチマークテスト
●【グラフ2 バッテリベンチマークテスト】 画面を消した状態でメモリカードに記録したMP3ファイルをリピート再生、再生が停止するまでの時間を計測した。Pocket LOOXの結果が奮わなかったのは、Bluetoothで音声を扱える、高機能なサウンドチップを搭載するため。
“Pocket LOOX”FLX2Hの主なスペック
製品名 “Pocket LOOX”FLX2H
CPU PXA250-400MHz
メモリ 64MB
画面表示 フロントライト付き反射型TFT液晶(240×320ドット/6万色)
インターフェイス SDカード(SDIO非対応)/CFカードスロット×1
電源 リチウムポリマバッテリ、動作時間約10時間
サイズ 77.3(W)×130(D)×17.5(H)mm
重量 約175g(バッテリ込み)

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