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NTTドコモ、第4世代移動通信向け無線アクセス実験装置で100Mbpsの伝送実験に成功

2002年10月09日 23時53分更新

文● 編集部

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(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモは9日、第4世代移動通信システム向けとして、無線アクセス実験装置による下り最大100Mbps、上り最大20Mbpsの屋内信号伝送実験に成功したと発表した。これは、基地局装置と移動局装置で構成する無線アクセス実験装置を利用して行なったもので、2010年ごろをめどに実用化が期待されている第4世代移動通信システムの無線アクセス方式を実証するのが目的。

無線アクセス実験装置無線アクセス実験装置

無線アクセス方式には“VSF-OFCDM(Variable Spreading Factor -Orthogonal Frequency and Code Division Multiplexing:可変拡散率直交周波数・符号分割多重)”を下りに採用しており、最大100Mbpsのパケット通信が行なえる。この方式では、データを、各移動局に割り当てられた拡散符号を利用して時間領域・周波数領域に拡散し、拡散率の可変制御を行なうことで「屋外のような移動通信環境」から「ホットスポットや屋内のような孤立エリア環境」まで通信環境により柔軟に対応できるほか、100MHzの帯域を768個のサブキャリアーに分割し、データを並列伝送することで、サブキャリアーあたりのシンボル長を、マルチパスの遅延時間と比較して長くでき、ビルなどの障害物の反射などによるマルチパスの影響を軽減できるという。

また、上りの伝送方式には、W-CDMAでも採用されている“マルチキャリア/DS-CDMA(Direct Sequence Code Division Multiple Access:直接拡散符号分割多元接続)”を採用し、最大20Mbpsのパケット通信が行なえたとしている。

同社では、今後、フィールドでの実証実験の実施なども含め、第4世代移動通信システムの無線アクセス方式の研究開発を進める。

VSF-OFCDM方式の特徴
VSF-OFCDM方式の特徴

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