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【特別企画】ハイエンドデジタルカメラ~取材カメラマン対談~

2002年09月25日 22時28分更新

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【編集】そもそも、タレント撮影にデジカメを使うことについてはどう思いますか?

【伊東】撮影した画像の加工が簡単に出来る点、WEBサイトで使用する場合の処理のし易さ、現場ですぐにチェックできる点などは向いていますよ。でも所詮、解像度ではフィルムには敵わない。RAWモードで撮影すれば、現像時にホワイトバランスなどの設定を変更でき、しかも何度でも現像しなおせる点はデジカメならではの良さですけど、連写の少なさ、書き込みの遅さがさほど気にならなくて時間に余裕のあるモデル撮影には向いてます。記者会見など、撮影時間がかなり限られたような状況や、目線がもらえる時間が限られた状況で使うには連写性能が悪く、非常に辛い。また、ファインダーの視野率が100%でないため、シビアな構図が求められる場合、ファインダー外の部分の写り具合を想像しながら撮る必要があるので、ある程度の慣れが必要ですね。肌の質感や全体の発色についてはまあまあだと思います。

【稲葉】コストの面では大助かりです。僕の場合、伊東君の言うような記者会見のような取材モノと、主にWEBで使うポートレイトものと、大きく2つの種類の仕事があるのですが、銀塩に比べると、コスト面では雲泥の差が出ます。後はこれは取材カット、特写(イメージカット)各々に言えることですが、焦点距離が1.5倍なので、望遠が強い、周辺光量落ちが目立たない、いらない画像はその場で消去、と言ったところですかね。ダメなところは、これはあくまで銀塩と比べてですが、やっぱり連写に限界がありますよね。特に記者会見では泣きますね。伊東君の指摘するファインダー視野率は慣れるまでは少し小さめに写すとかするしかないでしょうね。とは言え、総じて撮影面では人物撮りには向いていると思いますよ。あくまで撮影面では。うまいもので、コストパフォーマンスが良い、感材費、現像料金がかからないということはですね、つまり、コンピューターを使った画像処理を誰かがやらなきゃいけないんですよね。ある程度はカメラマンがやらなきゃいけないんですよね(涙)前述の通り、たくさんの写真を撮ったら画像処理に時間がかかるかかる(笑)

有効1110万画素(総1140万画素)CMOSセンサーを搭載した一眼レフデジタルカメラ「キヤノン EOS-1Ds」は11月発売予定

【編集】今後登場してくるデジカメに何を望みますか?

【伊東】撮影時のデータの書き込み速度のアップ。いくらバッファメモリが増えようが、書込みが終わらないとメディアの交換が出来ないんで。データの吸出し速度ももっと速くなるといいですね。僕らはほとんど縦位置でしか撮らないんで、撮った画像はPCへ取り込んだ段階で自動的に回転して縦位置になっている、なんてのも気が利いていて良いと思います。あとは、同種のメモリーカードを同時に複数枚挿せると便利ですね。さらに欲をいえば、画像拡大機能の改良やRAW画像の現像スピードのアップ、低画素で撮影するモードにもRAWモードがあるといいですね。

【稲葉】おっしゃるとおりです。でも、全部クリアしたら、120万円になっちゃいましたなんて言われそう。なるべく安くしてほしいですね。でもD100にX接点は付けてほしかったです。



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