(株)シマンテックは19日、個人向けのインターネットセキュリティー保護およびトラブル解決のソフトウェア群『Norton 2003』シリーズ7製品を発表、それぞれ10月17日に発売する。記者発表会には、米シマンテックコーポレーションの上級副社長、ステファン・G・カレン(Stephen G.Cullen)氏が来日、インターネットセキュリティーの現状と今後についてのプレゼンテーションを行なった。
『Norton Internet Security 2003』のパッケージ写真 | 『Norton SystemWorks 2003 Professional Edition』のパッケージ写真 |
『Norton 2003』シリーズのラインナップは、
- NimdaやBadTrance、Klezなどに代表される“ワーム”や“トロイの木馬”を遮断する機能や、インスタントメッセンジャーの添付ファイルをウイルスチェックする機能、オプション設定やパスワード、Norton AntiVirus自体を保護する暗号化技術などの新機能を装備したウイルス対策ソフト『Norton AntiVirus 2003』
- 『Norton AntiVirus 2003』のすべての機能に加え、HDDのデータを完全に消去する“WipeInfo”、ごみ箱から削除したファイルを復元する“UnErase”を追加し、1パッケージでパソコン2台分のライセンスを提供する、ビジネス/パワーユーザー向けパッケージ『Norton AntiVirus 2003 Professional Edition』
- 悪質なプログラムやアクセスを自動的にブロックする“侵入検知技術(IDS)”、ボタンひとつでインターネット接続をON/OFFできる“通信の遮断”機能などを新たに搭載した、パーソナルファイヤーウォールソフト『Norton Personal Firewall 2003』
- 従来のDOSインターフェース上での操作に加えてWindows上での操作も実現したユーザーインターフェースの改良、記録型DVDを利用したバックアップ/復元、USB2.0およびIEEE1394接続の外付けドライブのサポートなどの新機能が追加された、HDDのクローニング技術によりシステムのバックアップ/復元を行なう『Norton Ghost 2003』
- 『Norton AntiVirus 2003』、『Norton Personal Firewall 2003』、さらに、有害ウェブサイトへのアクセス遮断や不要な広告ポップアップウィンドウを表示させない機能などを持つ、個人向けの統合インターネットセキュリティー対策ソフト『Norton Internet Security 2003』
- 『Norton AntiVirus 2003』、パソコンのシステムトラブルを解決する『Norton Utilities』、不要ファイルを安全に削除する『Norton CleanSweep』、システムのバックアップ/復旧ソフト『GoBack Personl Edition』の統合パッケージ『Norton SystemWorks 2003』
- 『Norton SystemWorks 2003』に『Norton Ghost 2003』を追加した『Norton SystemWorks 2003 Professional Edition』
の7製品。
各製品の価格は、『Norton AntiVirus 2003』が6800円、『Norton AntiVirus 2003 Professional Edition』が1万800円、『Norton Personal Firewall 2003』が6800円、『Norton Ghost 2003』が9800円、『Norton Internet Security 2003』が9800円(シマンテック製品および他社製ウイルス対策ソフト使用ユーザー向けの特別優待版は7800円)、『Norton SystemWorks 2003』が1万3800円(特別優待版は9800円)、『Norton SystemWorks 2003 Professional Edition』が1万7800円。
『Norton AntiVirus 2003』に搭載されている“ワーム”や“トロイの木馬”を遮断する“スクリプト遮断機能”の設定画面 | ネットワーク経由での不正侵入を検知する“IDS”が搭載された『Norton Personal Firewall 2003』の設定画面 |
シマンテックコーポレーション上級副社長、ステファン・G・カレン氏 |
シマンテックのセキュリティー情報サイト“Symantec Security Response”での調査によると、約35%程度のパソコンがウイルススキャンソフトが導入されていない、もしくはされていても動かされていない、パターンファイルやエンジンの更新されていないという状況にあるという。また、“脅威”となるツールの自動化や簡単な操作性の実現が進んたことや個人所有のパソコンが増加していること、ハッキング、DoS攻撃、ワームの繁殖力を併せ持つ複合型の“脅威”が増加の傾向をたどっている現状、将来的にはPDAやネットワークに接続可能なゲーム専用端末、ユニバーサルプラグ&プレイで接続されるさまざまな機器などもセキュリティー対策の必要に迫られると予測されることなどを考慮すると、セキュリティー対策ソフトの市場はまだまだ発展の余地があると述べている。これを踏まえ、シマンテックでは、“個人ユーザーのパソコンとそのネットワークの安全を確保”“その他の機器やプラットフォーム(非パソコンのネットワーク機器)の安全を確保”“モバイル機器の安全を確保”を柱に、製品の開発、展開を進めていくという。