(株)富士通研究所は12日、暗号/認証技術で利用される新しい疑似乱数の生成方法“SR2002”を開発したと発表した。
開発した擬似乱数生成アルゴリズム“SR2002”は、擬似乱数を生成するための非線形変換に“離散対数問題”に基づく方式を採用したことにより、ある乱数の次に生成される乱数を理論的に予測不可能にしたほか、時間のかかる非線形変換の計算に特殊な線型変換を採用することで高速な疑似乱数生成を行なえるようにしたのが特徴。
現在、予測不可能であることが証明されていない米国標準の擬似乱数生成方式“FIPS186-2”と同等以上の速度性能を持つという。また、予測不可能であることが証明可能な従来の高速擬似乱数生成法“Blum-Blum-Shub法”と比較しても100倍以上の速度性能を持つとしている。
同社では今後、暗号化によるセキュアー通信やPKIによる認証システムなどへの適用を図るとしている。