(社)コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)は3日、米クォーク社、(株)ジャストシステム、米NewTek社、米マイクロソフト社、他1社が同日付けで、東京・大阪の専門学校とコンピュータースクール合計3校を相手取り、スクール内でのソフトウェア不正コピーについて、著作権侵害による損害賠償を求める訴訟を東京・大阪の両地方裁判所に提起したと発表した。
原告となった5社はいずれもACCSの会員企業であり、同日、ACCS側が提訴した旨の報告を受けたという。
被告となった専門学校/コンピュータースクールは、学校法人豊樹学園の東京コンピュータ専門学校(東京・新宿区)、(株)エッグエデュケーショナルインテリジェンスの東京ゲームデザイナー学院(東京・渋谷区)、ヘルプデスク(株)が経営するパソコンスクール ヘルプデスク(大阪・北区)の3校。
これら3校において、受講生が実習に使用しているパソコンに、原告5社が開発・発売しているWindows 98、一太郎8、LightWave 3D 5.6、QuarkXpress 4.05などのソフトウェアが多数、不正にコピーされており、各校の不正コピー数と標準価格をかけあわせると、東京コンピュータ専門学校においては1億9244万7円、東京ゲームデザイナー学院においては2億9793万3668円、ヘルプデスクにおいては7856万196円となり、損害賠償金額は3校合計で約5億7000万円に上っているという。
ACCSでは「今回、対象となったスクールは、いずれも生徒や受講生にコンピューター技術やデジタルコンテンツの創作技術を習得させ、デジタル時代のクリエーターを育てる重要な教育事業を営んでおり、著作権をはじめとする知的財産権の重要性について、高い意識をもつべき立場にある。にもかかわらず、今回の報告が事実であるとすれば、残念なことと言わざるを得ない」とコメントしている。
