(株)シマンテックは3日、企業向けのクライアント用統合型セキュリティーツール『Symantec Client Security(シマンテック・クライアント・セキュリティ)』を発表した。対応OSはWindows 98/Me/2000/NT4.0/XP。
 | 企業向けのクライアント用統合型セキュリティーツール『Symantec Client Security』の画面 |
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同製品は、ウイルス対策、ファイアーウォール、侵入検知といったセキュリティー機能を統合して提供する企業内クライアント向けツールで、ウイルス対策用の『Symantec AntiVirus Corporate Edition 8.0』、パーソナルファイアーウォール『Symantec Client Firewall 5.0』、統合管理コンソール『Symantec System Center 5.0』、管理ツール『Symantec Client Firewall Administrator』と『Symantec Packager』という5つのコンポーネントで構成される。
クライアントファイアーウォール/侵入検知機能は、アプリケーション単位で不正なネットワークアクセスを監視できるほか、1台ごともしくはIPアドレスのレンジを利用してウイルスに感染したパソコングループのアクセスを一時的に制限することも可能。アンチウイルス機能は、約6万種以上のウイルス/ワームに対応し、ウイルス定義ファイルの差分だけを配布できるほか、定義ファイル自体の改ざんを防ぐためデジタル署名を導入している。
またSymantec System Center 5.0により、管理者はクライアント側のSymantec Client Securityを一元管理することが可能で、すべてのクライアントに対し、新しいウイルス定義ファイルやファイアーウォールルール、侵入検知シグネチャーを配布できる。さらに、Symantec Client Firewall Administratorにより、Symantec Client Securityを利用する上でのポリシーを設定し、ポリシーファイルを各クライアントへ配布可能で、クライアントユーザーが勝手に変更できないよう設定をロックできる。
Symantec Client Securityの受注開始日は10月7日。価格は、100～249ライセンスの場合、1ライセンス当たり1万1600円。なお同社は、発売を記念して受注開始日から2003年3月31日まで通常価格の4割引特別価格(上記の場合で7000円)で提供するキャンペーンを実施するという。また、Symantec AntiVirus Corporate Edition 8.0のみ単体でも発売するとしており、価格は100～249ライセンスの場合で1ライセンス当たり7700円。
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| シマンテック代表取締役社長の成田明彦氏 |
本日都内で行なわれた発表会で、同社代表取締役社長の成田明彦氏は、「セキュリティーにおいては、問題が起こったときに対応するのでは遅い。複合化型ウイルス等に対応するためのトータルセキュリティーソリューションを対策として取ってもらう時代が来ている。われわれはウイルス対策製品だけでなく、管理システムや、問題発生時のレスポンス、コンサルティング、投資効率を上げるためのネットワーク監視などをトータルに提供していく」
「今回のSymantec Client Security(SCS)はクライアントレベルの製品。従来クライアント製品といえばウイルス対策製品だけだったが、昨年以降複合型ウイルスが蔓延しており、クライアントレベルにおいてもウイルス対策だけでは不十分だ。SCSはウイルス対策、コンテンツフィルタリング、ファイアーウォールといった機能を統合化したクライアント向け製品。これにより強固なセキュリティー対策を取れるだろう。ウイルス対策だけでなく他の分野においても対策を取っているところが競合他社とわれわれの違いだ。次はサーバーレベルでも統合化した製品を提供したい」と語った。
また同氏は、米シマンテック社が7月17日(現地時間)付けで発表したRecourse Technologies社、Security Focus社、Riptech社、Mountain Wave社という4会社の買収について「この買収は、新たなビジネス展開を目的としたものではなく、買収により新しいテクノロジーを得ることでわれわれのストラテジーを強化し、ユーザーによりセキュアな対策を提供するためのもの」としている。
