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NTT3社、アントニオ猪木プロデュース“闘魂プロジェクト”の詳細を発表

2002年08月30日 23時38分更新

文● 編集部 田口敏之

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(株)エヌ・ティ・ティ・エムイーとエヌ・ティ・ティ・ブロードバンドイニシアティブ(株)、および(株)エヌ・ティ・ティ・エックスの3社は29日、報道関係者を集め、同社らが7月25日に開設し、アントニオ猪木氏自身のプロデュースによる情報ポータルサイト“闘魂.TV”を、9月1日付けで有料化すると発表した。

発表会
左からNTT-BBのビジネス営業本部長の柏尾敬秀氏、アントニオ猪木氏、NTT-MEブロードバンドビジネス本部長の和佐野哲男氏、NTT-X常務取締役の大町雄一氏

併せて、パシフィック・センチュリー・サイバーワークス・ジャパン(株)(PCCW ジャパン)が、猪木氏プロデュースによる家庭用ゲームソフトとして、プレイステーション2専用ソフト『闘魂 猪木道』を12月中旬に、ゲームボーイアドバンス専用ソフト『闘魂ヒート』を12月に発売すると発表した。さらに(株)リーコムが、同氏プロデュースによるインターネット対応携帯電話専用オフィシャルサイト“闘魂!(仮称)”を10月に開設すると発表した。

闘魂.TV
闘魂.TV

闘魂.TVは、猪木氏へのインタビューなどを伝える映像コンテンツや、過去の発言集などをまとめたテキストコンテンツ、番組を紹介するメールマガジンなどのサービスを提供する情報ポータルサイト。7月25日に仮開設し、予定通り9月1日付けで有料化する。料金は月額2000円。有料化にあたっての新番組として、インターネットラジオ番組“闘魂レディー“O””などを用意している。コンテンツは毎週更新するという。

3社共同事業の形態
3社共同事業の形態

コンテンツは、NTT-MEの“WAKWAKキャスト”およびNTT-Xの“gooブロードバンド”、およびNTT-BBの“BROBA”といった、各社のブロードバンドコンテンツ配信サービスを通じて配信を行なう。BROBAでは、東日本電信電話(株)と西日本電信電話(株)が提供する接続サービス“フレッツ・ADSL”および“Bフレッツ”のユーザー向けに、最大1.5Mbpsでの配信を行なう。また、NTT3社以外のISPとの話し合いも進んでおり、最終的に10社程度のISPから配信を行なうとしている。

猪木氏
「元気があれば何でもできる。元気があればブロードバンドが楽しい。なんてね」と猪木氏

発表会に出席したアントニオ猪木氏は「元気があれば何でもできる。元気があればブロードバンドが楽しい。なんてね」と前置きし「発想が早すぎると言われてきた。昔は20年とか10年早いと言われたが、最近は5年とか3年とか、差が埋まってきたかなと思う。4年前、横浜アリーナでの試合をインターネットで配信した。画像は見られたものではなかったが、そのときすでにアメリカなどから、約7万件のアクセスがあった。どういうことがやりたいかというと、放送局を自分で持ちたい。湾岸やパキスタン、北朝鮮でも試合をしたが、そういったものをブロードバンドを通じて世界中に発信していく。これが実現するすてきな時代がやってきたと思う」と述べた。

和佐野氏
「NTT3社がタッグを組んで、猪木さんの闘魂プロジェクトのサポートをさせていただく」と和佐野氏

また、NTT-MEブロードバンドビジネス本部長の和佐野哲男氏は「NTT3社がタッグを組んで、猪木さんの闘魂プロジェクトのサポートをさせていただく。7月25日に仮開設した闘魂.TVだが、現在1日1万人以上がコンテンツを楽しんでいただいているホットな状況で、我々も自信を深めている。目標は5000加入だが、これはいけるなと、プロジェクトは盛り上がっている。他社のISPからも是非やりたいという声があがっているので、より多くのプロレスファンの方にコンテンツをお届けできればと思っている」と語った。

発表会では引き続いて、PCCW ジャパンが開発したゲームソフトおよび、携帯電話向けコンテンツの発表も行なわれた。

ヒート
GBA専用ソフト『闘魂ヒート』の主人公となる小学生マスクレスラー“ヒート”。キャラクターデザインは島本和彦氏

ゲームボーイアドバンス専用ソフト『闘魂ヒート』は、小学生の主人公が、マスクレスラー“ヒート”となって、新日本プロレスの実在のプロレスラーたちと戦いを繰り広げるという内容。12月発売予定で、価格は5800円。主人公のキャラクターデザインを、“炎の転校生”などで知られる漫画家の島本和彦氏が担当している。また、闘魂.TVと連携し、ゲーム内に表示されるパスワードを闘魂.TVで入力すると、“闘魂キャンペーン”希少なグッズなどが獲得できるという。さらに、闘魂.TVにあるパスワードをゲーム内で入力することで、隠しモードなどを見ることができるという。

PS2専用ソフト『闘魂 猪木道』
PS2専用ソフト『闘魂 猪木道』。SDキャラクターのデザインは浜岡賢次氏

またプレイステーション2専用ソフト『闘魂 猪木道』は、格闘プロレス風味の対戦型落ち物アクションパズル。12月中旬発売予定で、価格は6800円。アントニオ猪木氏をはじめとして、永田浩志氏や蝶野正洋氏など、新日本プロレスのレスラーが実名で登場する。登場するSDキャラクターのデザインは、“元祖!浦安鉄筋家族”などで知られる漫画家の浜岡賢次氏が担当している。

本山氏PCCW ジャパンのシニアバイスプレジデントである本山博敏氏

PCCW ジャパンのシニアバイスプレジデントである本山博敏氏は「昭和44年に猪木さんのプロレス観戦以来の大ファン。アントニオ猪木さんに、独占ゲーム化権の許諾をいただくことができ、開発を進めてきた。猪木さん直伝の闘魂と元気というものを、子供に伝えられたら良いと思っている」と述べた。

島本和彦氏発表会には、島本和彦氏も登場。「私の描くプロレス漫画の嘘っぽさが、逆に小学生の子供たちに夢を与えるんじゃないかということでお話をいただいた」と島本氏

発表会には、闘魂ヒートのキャラクターデザインを担当した島本和彦氏も登場した。同氏は「私の描くプロレス漫画の嘘っぽさが、逆に小学生の子供たちに夢を与えるんじゃないかということでお話をいただいた。小学生がマスクレスラーになってプロと戦えること自体が大嘘なのですが、喜んでもらえるようにヒーローっぽくデザインした。マスクレスラーには、今までタイガーマスク選手とか、獣神サンダーライガー選手などがいたが、どちらとも全くコンセプトが違う。最初は違和感を覚えても、その違和感とリアルのプロレスとの間を埋めるところに、面白さがあるのではないだろうか」と語った。

また、これらのゲームについてアントニオ猪木氏は「もともと子供たちは元気があると思うが、いろいろな社会の仕組みで元気をおさえてしまっているんじゃないだろうか。ゲームをやると同時に身体も動かしてもらいたい。まずは元気を出せよ! 飯を食え!」と述べていた。

携帯電話専用サイト“闘魂!(仮称)”は、アントニオ猪木事務所公認のオフィシャルサイトで、365日アントニオ猪木からのメッセージが届く“猪木365日連載”やオリジナル着声サービス、悩み相談“猪木塾”などのコンテンツを用意している。iモードの公式サイトとして、10月7日に開設予定。料金は月額300円。また、他社のサービスでは12月に開設を予定している。

白石氏
「闘魂スピリッツを携帯していただくことにより、若い人から年配の人まで、1人でも多くの人に元気になっていただければと思う」と白石氏

コンテンツ制作を手がけている、リーコム代表取締役社長の白石和弘氏は「パソコンを持っていないユーザーでも気軽に見られるコンテンツをということで、携帯電話向けサイトを始める。闘魂をキーワードにさまざまな情報をお届けする予定。闘魂スピリッツを携帯していただくことにより、若い人から年配の人まで、1人でも多くの人に元気になっていただければと思う」と語った。

猪木氏
「皆さんのために、青少年のために、何か答えることがあれば答えていこうと考えている」と猪木氏

会の最後に、アントニオ猪木氏は「本当に時代が変わっていく。私自身も人生の構造の変化というか、プロセスが変化した。しかし今日本は構造の変化をなかなか遂げられない。私の身の回りでも、新日本プロレスでもそれが大きなテーマになっている。私はいろんな人からテーマやアイデア、アドバイスをもらって、私自身がたいへん馬鹿になれた。そういうことで今日まできた。引退した後は静かに暮らそうと思っていたが、今は猪木の名前が一人歩きして余計忙しくなった。大変ありがたいという一言に尽きる。皆さんのために、青少年のために、何か答えることがあれば答えていこうと考えている。一寸先が闇というのが人生だが、一寸先はハプニングというのが猪木の人生だと思うので、これからもよろしくお願いしたい」と締めくくった。

ダーッ!
会の最後は「1・2・3・ダーッ!」で締め

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