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デジタルカメラ撮影の基本のキ 知っておくと役に立つ小技

デジタルカメラ撮影の基本のキ 知っておくと役に立つ小技

2002年08月31日 00時00分更新

文● 周防 克弥

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セルフタイマは自分撮りのためだけではない

手ぶれ写真 手ぶれ写真アップ
写真3a 夜景でさらに遠景ともなるとシャッターボタンを押した動作で簡単にぶれてしまう。写真3aのアップ。元画像(2048×1536ドット)から中央の窓付近を640×480ドットでトリミングしたところ。
セルフタイマ使用 セルフタイマ使用のアップ
写真3b セルフタイマを使えば直接カメラに触らないでシャッターが切れるのでぶれが生じにくくなる。いずれもカメラは手持ちで撮影したもの。写真3bのアップ。元画像(2048×1536ドット)から中央の窓付近を640×480ドットでトリミングしたところ。
写真3 シャッターボタンを押さずに撮れば手ぶれはおきにくい

 セルフタイマと言えば、記念写真を撮るときにシャッターボタンを押してから、並んだ友人や家族の隣に急いで走るというのが一般的な認識だろう。最近のコンパクト銀塩カメラやデジタルカメラには小さなリモコンが付属するものもあるので、風景を背にしたままシャッターを切るのも簡単になった。ところが、セルフタイマはセルフポートレートを撮るためだけのものでない。レリーズの代わりに使うことができるのだ。
 風景写真や旅行の集合写真を撮るカメラマンが、カメラから伸ばしたケーブルのスイッチでシャッターを切っているのを見たことがあると思う。これは「レリーズ」(※1)と呼ばれるもので、カメラから離れたスイッチでシャッターを切れるようにするものだ。カメラをしっかりと三脚にセットした場合でも、シャッターボタンを押す動きそのものがカメラをわずかに押してしまう。レリーズを使えばそのぶれを最小限に抑えることができるわけだ。

※1 レリーズ(release) CDのリリース(発売)や報道発表(プレスリリース)と同じ単語で、「解放する」「解除する」の意味。シャッターボタンは正しくは「シャッターレリーズボタン」で、バネの力で押さえていたshutter(雨戸やガレージのシャッターと同じ意味)を解除(release)して一瞬だけフィルムに露光させることに由来する。

 デジタルカメラの場合、かなりの高級機でないとシャッター用端子(レリーズ端子)が装備されていない。しかし、セルフタイマ機能ならほとんどの製品に搭載されている。セルフタイマで撮るのならば、シャッターボタンを押す瞬間と撮影される瞬間は時間が開いているため、カメラが揺れて画像がぶれることもない。
 夜景や超望遠撮影など、少しでもカメラが動いてしまうとぶれてしまうような状況では、カメラを握ってシャッター押すのではなく、セルフタイマで撮影しよう。また、三脚が必須な夜景や超望遠だけでなく、薄暗い状況で三脚が使えない際には、カメラを手持ちのままでもセルフタイマを使ってみよう。シャッターを押す動作がないだけで、カメラをしっかりと持てばスローシャッターでも意外なほど手ぶれを抑えることが可能だ。ともかく、ちょっとでも手ぶれが心配ならば、セルフタイマで撮影しよう。
 一部の機種に限定されるが、デジタルカメラの中にはセルフタイマの作動時間が10秒と2秒で切り替えられるものがある。大抵のカメラのセルフタイマの動作時間は約10秒なのだが、レリーズ代わりに使うと撮影ごとに10秒間待つというものじれったい。2秒セルフタイマというのは、このレリーズ代わりに使うことが前提となっている機能なのだ。

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