仮想P2Pにできるソフトが付属しているのが便利。また仮想CD/DVDデータをネットワーク上で公開できるのは秀逸。
『BAD』
オーディオCDのデータ圧縮が今ひとつ。WMAなどで圧縮してもよいのでは? フォルダにWAVファイルが大量にできるのも×。
●6つのソフトを選択するソフトランチャ ソフトを起動するとこのランチャから目的のツールを選択する。CD/DVD仮想化ソフトやライティングソフト、そしてネットワーク共有ソフトなどで構成されている。 |
ユーティリティソフトに必要不可欠なキーワードは「簡便性」と「統一性」である。同じインターフェイスからあらゆるユーティリティを起動できて、かつ操作性が直感でできるものであれば、ユーザーは迷うことなく使用できる。「TOMCAT Medhia Port Ex」はそういった統一感を前面に押し出し、よく使われるであろう、CD/DVDの仮想化機能やCD-RやDVD-Rの書き込み機能、そして仮想化したディスクをネットワークで共有化する機能など、3つの柱で構成したユーティリティソフトだ。
この中で注目なのはネットワークでの共有化機能だ。Ethernet経由でデータを共有することを可能にする「Netmedia」や、インターネット経由(仮想P2P)でイメージの交換が可能な「BB Express」は、ネットワーク、とくに高速回線が普及してきた今でこそその存在価値があるツールとして評価できるだろう。
例えば「Netmedia」を使ってネットワーク上に辞書データを公開するれば、アクセス権やパスワード設定も行えるので、登録したクライアントだけをアクセスさせることが可能だ。ソフトのライセンスさえ持っていれば昔のように1台ごとにソフトをインストールする必要がないわけである。
また、「BB Express」を利用すれば、仮想化したCD/DVDの内容をインターネット経由で送信することもできる。P2Pソフトのように扱えるので、サーバを立てる必要もない。まさに遠方とのデータのやり取りをするにはうってつけの機能を持っているのである。
●仮想P2P機能を持つ「BB Express」 BB Expressはインターネット経由で仮想ディスクを共有するツールで、現在は試験運用中の段階だ。 |
HDD1台が160GBという、ひと昔前では考えられなかったような容量を持ち、ネットワーク速度も10Mbpsが当たり前になってきた現在、こういったソフトの需要は確実に存在するだろう。SOHOユーザーだけではなく、個人でデータ交換を楽しみたいユーザーにとっても、登場が待たれていたソフトと言えるのではないか。
TOMCAT Media Port Exの主なスペック | |
製品名 | TOMCAT Media Port Ex |
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OS | Windows 98/Me/2000/XP |
CPU | Celeron以上(または、同等の互換CPU以上) |
メモリ | 64MB以上(Windows 2000では128MB以上を推奨、XPでは128MB以上が必須) |
HDD | 1GB以上 |
対応CD-RWドライブ | 同社Webサイトで確認 |