GeForce4 Ti4600に大きな差を付ける圧倒的なベンチマーク結果が報じられてからと言うもの、パフォーマンスを追求する人々から高い注目を集めるATI TechnologiesのVPU(Visual Processing Unit)“RADEON 9700”。11日から一部ショップで行われた動作デモ以降、搭載製品登場のウワサが耐えなかったが、ついに来週、いくつかのルートからアキバへ上陸するようだ。
RADEON 9700の詳細については11日の記事などに詳しいが、今回店頭デモ展示を開始したWonderCityの協力でEntech Taiwan製のTweakユーティリティ「PowerStrip」にて実際にチェックしてみると、ビデオコアは「R300_4E44」、そして気になるコアクロックとメモリクロックはそれぞれ324MHz/310.5MHz(DDR 621MHz)と確認できた。このクロックのまま製品版が投入される保証がどこにもない点には注意が必要だが、デモ品のピクセルフィルレートは約2.6Gピクセル/秒で、GeForce4 Ti4600の1.2Gピクセル/秒、RADEON 8500の1.1Gピクセル/秒の倍以上。「Matrox Parhelia」と同じく256bitへと拡張されたこメモリ帯域幅は19.87GB/秒だ。
RADEON 9700 VPU | コアには“R300”の刻印が見える | メモリはSamsung製のμBGAチップ。合計128MB |
WonderCity、そしてカードの展示を開始したクレバリー両店によると、代理店のアスク扱いで登場する、おそらくPowerColor製品の予価は4万円台後半。4万9800円前後になりそうだという。ドライバがまだ未完成のためベンチマークテストを行えないというのは次週に発売を控えた製品としてやや心許ないものの、初登場からしばらくドライバが不安定なのはATI Technologies恒例とも言えるだけに、ファンなら気にするほどのことでもないだろう。デビューへのカウントダウンに入った次代の大物からいよいよ目が離せなくなってきた。
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