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知識と経験

2002年08月23日 22時51分更新

文● テンアートニ 佐藤栄一

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夏休みシーズンを終えたばかりですから、企業というよりは個人にフォーカスしたお話しです。最近、IT技術者向けの技術解説雑誌が増えていませんか。少し前までは、求人誌の技術解説スペースが拡大の一途をたどっていました。その部分にフォーカスして、雑誌化したのでしょう。やはり、転職やリストラが多くなった背景が、このような雑誌を求めるのでしょうか。

このような雑誌で、基礎的技術にフォーカスして丁寧に解説する記事は、非常に好感が持てます。基礎的な知識は、いつの世でも必要ですし、基礎知識があってこそ高いスキルが身につくからです。

しかし、「読めば最新技術がわかる」的な記事や「読んだだけでエキスパート」という趣向の記事は、あまり好感がもてません。そもそも、技術者が技術者としてやっていくには、机上の学習ではなくて実際の経験が必要です。その点では、基礎知識と経験がものをいう世界ではないでしょうか。

たとえば、Linux技術者のステータスRHCE(Red Hat Certified Engineer)は、有名な例です。ペーパーテストだけの資格試験では、技術者とはいえないのです。実際の体験がともなった知識が大事なのです。RHCEの資格試験では、実際に障害が発生しているLinuxサーバを使用して、そのLinuxサーバを正常な状態に戻さなくてはならないのです。フィールドに出たことのない方が、記憶力で資格を取得されることはあります。しかし、それでは、本当の意味の技術者とはいえません。

RHCE認定トレーニングコース

プログラマも同様です。当社では、多くの企業のシステム開発をJava言語にて請け負っています。Javaの技術的ノウハウを持っているからだけではありません。実際の業務システムを構築するノウハウがあるからです。単に技術的にJavaを知っていても業務システムを開発することはできないのです。プログラムを組むのと、システムを構築するのは、雲泥の差があるわけです。

10art-ni Plus 2002 特別編集号10art-ni Plus 2002 特別編集号「Webシステム構築事例集」

本来、このようなことは、コンピュータ業界に限らずどの分野でもいえる事です。しかし、どちらかというと若い人材で構成されるコンピュータ業界では、置き去りにされているかもしれません。しかし、お客様は厳しい目で見ているはずです。

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