つい先日、モバイルか省電力版なのか区別のつかないThoroughbredコアのAthlon XP 1500+が登場したばかりだが、同じOPN(Ordering Part Number)を持つ1600+がアキバに登場した。
OPNはAXMD1600FQQ3Bとなっており、モデルナンバー部分が1600になった以外に違いはない。これまで通りであるならば、FSBは"B"となっているため200MHzと思われ、モデルナンバーから推測される実クロックは1.4GHz。先日の記事でもモバイルAthlon XPなのか、それとも省電力版なのかと定義に困るCPUだったわけだが、今回もOPNが同じであるため明確な断定はできない。そもそも省電力版ではなく単に低電圧版である可能性も否定できない。
カテゴリ | ファミリ | クロック | OPN | コア世代 |
---|---|---|---|---|
通常版 | Athlon | 1.3GHz | A1300AMS3B | (Thunderbird) |
通常版 | Athlon MP | 2100+ | AMP2100DMS3C | (Palomino) |
通常版 | Athlon XP | 2100+ | AX2100DMT3C | (Palomino) |
通常版 | Athlon XP | 2000+ | AXDA2000DKT3C | (Thoroughbred) |
通常版 | Athlon XP | 2200+ | AXDA2200DKV3C | (Thoroughbred) |
省電力版 | Athlon | 1.2GHz | AHL1200AHT3B | (Palomino) |
省電力版 | Athlon | 1.2GHz | AHL1000AUT3B | (Palomino) |
省電力版 | Duron | 1.1GHz | DHL1100AHT1B | (Morgan) |
省電力版 | Athlon XP | 1500+ | AXL1500DLT3B | (Palomino) |
低電圧版 | Duron | 800MHz | D800AVS1B | (Spitfire) |
Mobile | Athlon 4 | 900MHz | AHM0900AVS3B | (Palomino) |
Mobile | Athlon 4 | 1500+ | AHM1500ALQ3B | (Palomino) |
Mobile? | Athlon XP | 1500+ | AXMD1500FQQ3B | (Thoroughbred) |
Mobile? | Athlon XP | 1600+ | AXMD1600FQQ3B | (Thoroughbred) |
OPNはAXMD1600FQQ3B |
左が通常版のAthlon XP 2200+、右が今回のMobile Athlon XP 1600+? |
今回登場したMobile Athlon XPと断定できない理由の一つはOPNの詳細が現段階で公開されていないこと。そしてFSBマーキングが"B"となっておりFSBが200MHzとなっているためだ。AMDによるMobile Athlon XP発表資料によるとFSBは200/266MHzとなっており、266MHzに対応するなら"C"とマーキングされてもおかしくないはずである。刻印されるOPNは限度値が採用されると仮定するならFSBマーキングは"C"とし、200MHzにも対応すると謳う方が自然ではないだろうか。また気になるのは"AXMD"で始まるOPNの"MD"の部分だ。ここが単に"M"だけ、つまり"AXM"で始まるならFSBマーキングを無視しても Mobile AthlonXPである可能性は高い。しかし"D"が余計に付加されていることから、Mobileではない可能性も考えられるわけだ。どちらにしてもAMDがOPNの資料を公開しない限り、謎のままである。
仮称Mobile AthlonXP 1600+は高速電脳にて1万7800円。通常の1600+より高めだが、Thoroughbredコアであること、そして電圧が低い分だけ発熱量は少ないはずだ。この暑い季節をAthlonで乗り切りたい人にとっては選択の余地はあるかもしれない。
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