撮影画像を見ても、解像感は良好で周辺部の収差もほとんど見られないなど、きちんとした絵づくりがされている。色合いは同社ならではの柔らかめの発色で、不自然な彩度強調は見られない。ただし、ダークフレームとの減算合成による「スローシャッターノイズリダクション」を搭載していないため、夜景ではかなりノイズが載るほか、薄暗い場所での撮影結果にも若干ざらつきが見られる。
撮影サンプル1。周辺部にはハイライトのエッジにわずかに着色が見られるが、さほど目立たないレベルだ。元画像は1488×1984ドットで、左は640×480ドットにリサイズしたもの、右は中央付近を640×480ドットでトリミングしたもの。 |
撮影サンプル2。シャッター速度や絞り値を個別に指定するマニュアル系露出機能は持たないが、周囲が明るい状況でも夜景モードを選択すればスローシャッターとなるので、水の流れを線にして撮ることができる。元画像は1488×1984ドット。 |
撮影サンプル3。発色は柔らかめだが地味というほどではない。明るい部分には平滑感があるが、暗部に若干のざらつきが見えるのが少々気になる。元画像は1488×1984ドット。 |
撮影サンプル4。マクロモードで撮影。被写体にしっかりとピントがきているとメリハリのある画像となる。元画像は1984×1488ドット。 |
価格はオープンプライスで、店頭での実売価格は4万円前後。単3電池×4本を用いるボディは、同社の「CAMEDIA C-1」「CAMEDIA C-1 Zoom」「CAMEDIA C-2」「CAMEDIA C-2 Zoom」などから比べると“いかにも大きくて重い”印象が否めないものの、両手でしっかりとホールドできるサイズなので、むしろ初心者でも手ぶれしにくいという利点がある。また、C-200 ZOOM譲りの省電力設計によってアルカリ電池でも150枚(カタログ値、条件はフラッシュを50%使用、撮影ごとにズーム往復など)、リチウム電池ならば500枚以上の撮影が可能というスタミナ性の高さは、旅行先に持って行っても安心できる。安定した画質と分かりやすい操作性など、デジタルカメラの入門機としてお勧めしたい一品だ。
CAMEDIA C-300 ZOOMの主なスペック | |
製品名 | CAMEDIA C-300 ZOOM |
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撮像素子 | 1/2.5インチ有効300万(総334万)画素 |
レンズ | 光学2.8倍ズーム、f=5.8~16.2mm(35mmフィルムカメラ換算:36~100mm)、F2.9~4.4 |
記録媒体 | スマートメディア(16MB付属) |
記録画素数 | 1984×1488/1984×1312(3:2)/1600×1200/1280×960/1024×768/640×480ドット |
液晶モニタ | 1.8インチTFT液晶(約6.1万画素) |
動画記録 | 320×240ドット(最大33秒)/160×120ドット(最大148秒)、Motion JPEG準拠QuickTime形式(15fps) |
インターフェイス | USB、ビデオ出力、DC入力 |
電源 | 単3電池×4本(ニッケル水素充電池/ニッカド充電池/アルカリ乾電池/リチウム乾電池)、CR-V3×2本 |
本体サイズ | 117.5(W)×49.5(D)×66(H)mm |
重量 | 240g(本体のみ) |
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