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最大16倍速!史上最速の書き換え速度を持つCD-RWドライブがASUSTeKから

2002年07月10日 21時01分更新

文● 小磯

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CRW-4816A

 32倍速以上となって、その仕様上、書き込み速度の劇的な向上が期待できなくなってきたCD-RWドライブで、ついに書き換え速度のスピードアップが始まりそうだ。ASUSTeKからバルク版が登場した「CRW-4816A」は、これまで最速だった12倍速を超え、史上はじめて16倍速でのCD-RWメディア書き換えが可能となった製品である。



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High Speed CD-RWロゴ
16倍速書き換えをうたう表記とHigh Speed CD-RWロゴ

 先にヤマハが発表した、最大24倍速書き換えが可能はCD-RWドライブはCD-RW速度の次世代規格“Ultra Speed CD-RW”(仮称)に対応。また6月にPhilipsからリリースされたCD-R/RWの規格書であるオレンジブックの新バージョンではCD-RW書き換え速度を最大32倍速まで引き上げられたようだ。そうなるとCRW-4816Aの16倍速書き換えがこの新規格によって実現したものなのか気になるところだが、CRW-4816Aのトレイ部に刻まれるロゴは従来どおりの“High Speed CD-RW”。新規格に対応するヤマハが「24倍速書き換えに対応したメディアが登場すれば(ドライブとしても)対応する」としているのを逆手に取れば、現行規格への対応となるCRW-4816Aは現在市販されているHigh Speed CD-RW対応メディアで利用できそうな気がしてくる。もっとも、バルク版のためメディアを同梱していないこともあり、こればかりは実際に試してみるほかない。コピー紙を製本したマニュアルには、TDKやリコー、ヤマハなど数社の名前が“対応CD-RWメディアベンダ”として挙げられているが…。



コピー製本 対応CD-RWメディア
コピー製本されたマニュアル。数社の名前が対応メディアベンダとして挙げられている
仕様一覧

 その書き換え速度は2/4/8/10/12/16倍速から選択でき、当然のように次世代パケットライティング規格“Mt.Rainier”をサポートする。書き込み速度は8/12/16/24/32/40/48倍速から設定可能だ。その書き込み方式には、ディスク内周から外周にかけて連続的に書き込み速度を変化させていくPCAV(パーシャルCAV)を採用。ZCLV全盛のいま、PCAV方式を採用する製品は最近だとヤマハ製品程度しかなく、ユニークな仕様と言えるだろう。全体的なデザインはBenq製品に似ており、無関係とは言えないようだが、一方で、稼働時のドライブ振動を防止するASUSTeK独自の機能“DDSS II”(Double Dynamic Suspension System II)を搭載するあたり、ASUSTeKのオリジナル製品であると考えるのが妥当だろう。なおバッファアンダーランエラー防止機能“FlextraLink”にメディアの性能に合わせて書き込み速度を制御する“FlextraSpeed”を搭載するのも同社従来製品と同じ。キャッシュ容量は2MB、読み出し速度は48倍速となっている。



インターフェイス 型番表記
インターフェイスは標準的型番表記

 ライティングソフト「Nero Burning Rom 5.5」を同梱し、価格はコムサテライト2号店で1万1280円、コムサテライト1号店で1万1680円、コムサテライト3号店で1万1780円。各店とも入荷数は極少量だとしている。CD-RWはヨーロッパや南米などで人気を集める一方、日本市場ではさっぱりだが、CD-R並みの高速化が行われるとすれば、今後ブータブルメディアとして新たな需要を獲得する可能性もある。



MSIからは似たようなデザインの書き込み40倍速CD-RWドライブ
書き換え16倍速モデルも今週中入荷予定

MS-8340

 時を同じくして、MSIからは書き込み最大40倍速、書き換え最大12倍速、読み出し最大48倍速のCD-RWドライブ「MS-8340」がバルクで登場。“リテールとバルクで仕様が異なる”として話題になった書き込み最大32倍速モデル「MS-8332」のバルク版(MS-8332B)の後継と思われる。デザインはASUSTeKのCRW-4816Aと同じ、というよりもBenqの「CRW-4012P」そっくりで、実際に“4012P”という型番シールも見られるだけに、まったく同じか、非常に似た製品である可能性は極めて高い。アヤシげな日本語満載のマニュアル「速い設置ガイド」は今回も付属。ライティングソフトとしてCRW-4816A同様Nero 5.5が付属し、価格はコムサテライト3号店で7280円と、ライティングソフト付きの書き込み40倍速モデルとしてはもっとも安価な製品のひとつとなる。
 このほか同社からは今週中に、ASUSTeKと同じく書き換え最大16倍速に対応したモデルも登場する予定。価格も含めて気になる存在と言えるだろう。



製品型番 Benq型番? 同梱品
製品型番はたしかにMS-8340だが、台湾語シールではBenqと同じ“4012P”の表記が見える。速い設置ガイドは今回も同梱
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