本記事は、月刊アスキー2005年7月号の当該記事よりASCII24 Review向けに再編集して転載したものです。
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HDR-HC1の本体サイズは約71(W)×188(D)×94(H)mm。HDVカムコーダとしては現時点で最小と謳うが、同社のハンディカムシリーズと比較するとやや大きめ。 |
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「HDR-HC1」はこちらから購入いただけます。画像をクリックするとアスキーとソニースタイルのコラボレーションサイト“SONY Flash on ASCII”に移動します。 |
ソニーがデジタルハイビジョンハンディカム「HDR-HC1」(以下HC1)を発表した。HC1は構えやすい横型ボディに総画素数297万画素の1/3インチCMOSセンサを搭載する1080i対応のHDVカムコーダ。フレームサイズにして1440×1080ドットのHD映像を記録できる。
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2.7インチのワイド液晶パネル横には、カメラのズーム操作と録画のオンオフをコントロールできるボタンが付属する。 |
記録フォーマットは通常のminiDVカセットにHD映像を記録できる「HDV」に対応。民生用の1080i対応HDVカムコーダとしては同社の「HDR-FX1」(以下FX1)がすでにあるが、映像作品の作成などに興味のあるハイアマチュアや実際にそれで仕事をしているユーザーがターゲットで、価格は店頭で36万円前後と一般ユーザーがそう簡単に導入できる機材ではなかった。だがHC1は“ハンディカム”という名称からわかるように、ターゲットは家庭や旅先などで使用する一般ユーザーだ。もちろん光学ユニットやイメージセンサの仕様はFX1とはまったく異なり、例えばFX1はイメージセンサーに3CCDを採用するが、HC1はCMOSである。今回、画質のレビューができる機材をお借りできなかったが、画質に差が生じるのは想像できる。それを差し引いてもFX1のおよそ半額でHDカムコーダを入手できる魅力は大きい。
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レンズ横にはフォーカスをコントロールするためのスイッチを、ボディ下側には明るさをコントロールするスイッチを搭載し、マニュアルでの撮影もサポート。 | | miniDVカセットはボディの黒い部分の内側に収納する。カセット交換はボディ下面からなので、三脚使用時にはカムコーダをいちど三脚から外す必要がある。 |
手ぶれ補正は電子式で、音声は2chステレオ対応。映像を確認する液晶パネルは2.7インチワイド液晶で、映像の確認や視聴はもちろん、HC1の設定を変更するメニュー画面としても機能する。
実際に触れてみると、付属のバッテリなどを搭載した撮影時総重量が約780gでハンディカムとしてはやや重い。もっとも、ボディの形状が横型でホールドしやすいので思ったほど辛くはない。録画やズームのコントロールはビューファインダ付近にレイアウトされ、撮影に関する基本的な操作は右手のみで実行可能だ。HC1は基本的にオートで撮影するタイプのカメラだとは思うが、マニュアルフォーカスリングや明るさのコントロールを実行するスイッチも搭載しており、本格的な撮影にもチャレンジできる。
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HDR-HC1付属の標準バッテリ(NP-FM50)での撮影時間は40分程度。長時間の撮影にはオプションのバッテリが必要となるだろう。 | | 静止画撮影時に役立つ内蔵フラッシュ。その後ろには、インテリジェントアクセサリシューが隠されている。静止画撮影は最大1920×1080ドットまで対応。 |
店頭予想価格は18万円前後。ビデオカメラを買うならDVカムコーダ――という状態がここ数年ほど続いているが、どうやら今年からはその考えを改める必要がありそうだ。