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タカラ、“乗れるチョロQ”『Q-CAR』シリーズの発売モデルを発表

2002年07月09日 18時57分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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(株)タカラは9日、1月22日付けで発表した1人乗り電気自動車『Q-CAR』シリーズの発売モデルを披露した。

Q-CARは、同社と、ドイツ車のチューニング等を手がけるコックス(株)とのコラボレーションによって実現した製品。本日発表されたのは、Q-CARの第1弾モデル『Qi(キューノ)』と、第2弾モデル『QQ(ナインナイン)』。

Qi赤
Q-CAR第1弾モデルとなる『Qi』。11月発売で、価格は129万円。なんだか結構カワイイぞ。カラーは赤がいいかなあ。ああ、試乗してみたかった

Q-CARは、限定販売を前提とした1人乗りの電気自動車。最高速度は時速50kmで、燃料に電気を利用する。車両法上は第一種原動機付自転車(4輪)となるため、車検や車庫証明、重量税、取得税が不要。しかし道路交通法上は自動車の扱いとなるので、Q-CARを運転する場合は普通自動車運転免許が必要となる。「Q-CARのような電気自動車が世の中にまだ普及していないので、ルールが確立されておらず、現在の法律上はこのような分類となる。今後電気自動車が普及すれば、それに適したルールが確立されるだろう」(タカラ佐藤慶太代表取締役社長)。

メインバッテリーは密閉型鉛電池(12V/42A)×6個で、補機バッテリーは密閉型鉛電池×1個。8時間の充電で最大80kmまで走行可能。なお、充電は家庭用コンセント(100V)から行なえる。駆動方式は後輪ホイールイン直接駆動で、後輪のホイールにモーターを内蔵している。ブレーキは回生ブレーキを採用している。

Q-CARシリーズはすべて限定生産となる。タカラは、限定生産で展開する理由として、量産することでデザインなどの独自性が失われること、チャレンジ型の製品であるため限定生産がリスクヘッジとなること、などをあげている。

第1弾モデルとなる『Qi』は、“実物大の公道を走るチョロQ”をコンセプトとしたスポーツカータイプのQ-CARで、チョロQの特徴であるデフォルメ感を強調したデザインを採用、電気自動車には必要のないフロントグリルもデザインとして取り入れている。

アルミ合金のボディーフレームを採用しており、車体カラーはチョロQが1980年に登場したときのカラーと同じ“赤”“黄”“白”を採用。その他のカラーバリエーション展開も予定しているという。全長2.2m、全幅1.1m、全高1.47mのオープンカーで、車両総重量は375kg。シート後方には30×30×45cmのラゲッジスペースを備えている。初回限定仕様車は99台が用意され、11月に発売される。価格は129万円。その後、最大999台まで再生産する予定という。

Qi白
Qiのカラー白モデル
Qi黄
Qiのカラー黄モデル

第2弾モデルの『QQ』は、クラシックカータイプのQ-CAR。全長2.11m、全幅1.1m、全高1.46m。300台限定で、2003年2月発売、価格は199万円。さらに、実車をモディファイしたモデル『Etype』も開発中という。

QQ
第2弾モデルの『QQ』
オーナーズ証明書
Q-CAR購入者には、シリアルNo.を表記したオーナーズ証明書と、Q-CARの車体をモチーフにしたチョロQやNo.プレート等のオリジナルグッズがプレゼントされる
チョロQサンプル
Q-CARをモチーフにしたチョロQのサンプル

また同社は、1人乗り電気自動車の量販型実用モデルとして『U-CONCEPT(仮)』シリーズの開発も行なっているという。実用モデルということで、トランクスペースやルーフを標準装備するほか、フロントパネルやヘッドランプ等のボディーパーツをモジュール化しており、パーツを取り替えることで幅広い製品ラインナップ展開を容易に行なえるとしている。発売時期は来春で、価格は99万円の予定という。

U-CONCEPT
量販型実用モデルとして『U-CONCEPT(仮)』シリーズは現在開発中のためCG映像のみの公開

上記の各電気自動車の車両開発/試作、国土交通省の型式認定取得、車両の量産はコックスが担当し、販売はタカラが2月に設立したチョロQモーターズ(株)が行なう。販売ルートは、9月中旬にオープンする直営店“Q-SQUARE”(東京/台場)のほか、自動車関連代理店、大型玩具販売店、家電量販店など約30店舗を予定しているという。さらに、今回発表された3車種とは別に、特別仕様車を一部ユニクロ店頭で展開するとしている。

タカラの佐藤社長は、「電気自動車だから排気ガスが出ない。環境に優しいミニマムな交通手段だと思う。皆さんの生活の足として使ってもらいたい」と挨拶。また、ターゲットユーザーについては、「開発時は30~40代の男性を想定していたが、1月の発表後は、原付バイクより安全そうだということで、男性だけでなく、30~40代の主婦や高齢者からの問い合わせが相次いだ。われわれが思っている以上に幅広い層に受け入れられるのでは」としている。

タカラ佐藤社長
タカラの佐藤慶太社長。「Q-CARに試乗してもらうと、皆さんニコニコして戻ってくる」

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