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夏にピッタリ!? 1万円を割る“静音仕様”水冷キットが発売!!

2002年07月03日 21時46分更新

文● 小磯

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パッケージ

 7月を迎え、一気に蒸してきたアキバに、新作の水冷キットがデビューした。今回店頭に並んだのは韓国3R System製の「POSEIDON」(型番:WCL-02)。コムネットの高級水冷キットと同名だが、こちらは価格がコムサテライト3号店で9780円、クレバリー1号店で9800円という安価さが最大の魅力だ。1万円を割る水冷キットが登場するのはこれがはじめて。それだけでなく、さらに静音仕様までもがうたわれているというのだから見逃せない製品だ。



WCL-02動作デモ システム概要
販売中の両店ではともに動作デモ展示中。このほか、近日入荷予定の高速電脳とフェイスでも同様の展示を確認できたシステム概要。ポンプの水はラジエータで冷却されてからCPUヒートシンクへ運ばれる
ポンプ&タンク

 WCL-02はポンプ&タンクとラジエータ、水冷CPUヒートシンクとそれを結ぶホースのセット。静音をうたう理由はポンプのモータにあり、たしかにこれまで登場したどの水冷キットのポンプよりも圧倒的に静かだ。消費電力は7Wで、水の循環能力は最大167ミリリットル/秒(600リットル/時間)となっており、同じく今年発売された新作である「Super超頻水郷II」と比較すると、モーターパワーはやや弱め。タンクのサイズも85(W)×85(D)×100(H)mmとやや小ぶりになっており、CPUの熱を吸い取った水がどの程度タンク内循環で冷却されるか気になるところではある。



ポンプのスペック デモ機のタンク AC電源
ポンプのスペック。最高600リットル/時の送水能力を持つデモ機のようす。タンク内部の循環がどこまで冷やせるのか興味深い電源はACで、コンセントに繋げると動作する。今後、PCと同期してオン/オフの行われるケーブルの別売りも予定されているという
ラジエータ

 また、ポンプの水を水冷CPUヒートシンクに送る前に冷却するラジエータもサイズは94(W)×135(D)×46(H)mmと小ぶり。8cm角ファンを最大2基取り付けられるので風量は稼げそうだが…。パッケージ同梱の8cm角冷却ファンは1つで、かなりうるさいのが残念。“静音水冷システム”とするには、ファンの交換が必須だろう。



ラジエータ内部 裏面 同梱ファン
ジェイスジャパンによるラジエータの断面写真ラジエータ裏面。こちらに8cm角ファンを2基取り付けられる同梱の8cm角ファン。静音化のためにはまっさきに変更したい
完成イメージ
完成イメージ。小型だけに、すべてをPCケース内に入れての利用が想定されているようだ。なおジェイスジャパンによると、デュアルCPUやビデオカードに対応する別売りオプションも予定しているという

 今回3R Systemの代理店となっているビデオカードベンダ、ジェイスジャパン内部のテストでは、環境は不明ながらPentium 4-1.60GHzを2.1GHzで安定駆動させられたとのことだが、外観やスペックからすると、極限のオーバークロック動作を狙うというよりは「そこそこのパフォーマンスアップを安価に、ちょっと変わった手法で試したい。しかも静音化も狙ってみたい」というワガママな中級者にうってつけのアイテムと言えそう。パッケージ裏面の写真にあるように、ラジエータをケース前面の空気孔部分に取り付ければ、すべてをPCケースに内蔵できるかもしれないというのも魅力的だ。ちなみにアルミ削りだしの水冷CPUヒートシンクはSocket478/Socket370/Socket Aすべてに対応。タンクが完成済みで、あとは水を入れるだけというのも“水冷初心者”にとって嬉しい配慮と言える。



水冷CPUヒートシンク 底面 断面
水冷CPUヒートシンク。付属のプラスチック製カバーを利用するとSocket478に、クリップを利用するとSocket370/A用となる。外観は手作り感溢れる仕上がり
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