“i845G/GL”チップセット搭載マザーボードにDVI出力とビデオ出力機能を追加する“ADD”(AGP Digital Display)カードの単品販売が始まった。“DVO”(Digital Video Out)インターフェイスのAGPスロットに対応したADDカードが市場に登場したのは、バンドル/単品販売を通じて今回がはじめてとなる。
第1弾となったのはAOpen製で、その名もズバリ「ADD Card」。同社製のi845GLマザーボード「MX4LR」のADDカード専用AGPスロットと同じ紫色をしたカードはChrontel製のDVI&ビデオエンコーダ“CH7009A”を搭載する程度のシンプルなものだが、i845G/GLの限界となるDVOインターフェイス×3をフルに使い切れることになる。同梱の変換ケーブルによってS/コンポジット両対応となるビデオ出力は最高1024×768ドット、DVI出力は最高1920×1080ドットまで出力可能だ。Low Profile対応ブラケットを同梱しているため、ブックサイズPCでも利用できるのはうれしいところ。
Chrontel製のDVI&ビデオエンコーダ“CH7009A”を搭載 | カード裏面は表に輪をかけてシンプル | ビデオ出力はS/コンポジット両対応 | Low Profile対応ブラケットを同梱 |
DVI→D-Sub15ピン変換アダプタを使用しないよう警告するマニュアル。信号の品質と安定性を高めるためだと言うが… |
気になるのはデュアルモニタ機能と互換性だが、AOpenはそのどちらにも言及していない。だが、GMCHとADDカードについてIntelはウェブサイトで「CRTモニタとDVIモニタの同時出力はサポート。しかしモニタとTV(=ビデオ)の同時出力はサポートしない」としており、これが参考となるだろう。つまり、オンボードのアナログ出力、DVI出力、ビデオ出力はそれぞれ単独で出力可能で、デュアルモニタはアナログ+DVIのみサポートされるというわけだ。なお、DVI端子はDVI-Iに対応しているが、同梱のマニュアルでは市販されているようなDVI→D-Sub15ピン変換アダプタを利用しないよう強く推奨されているのだが、その理由は不明。
互換性について言えば、Intel製マザーボード用のADDカードとしてIntelはLeadtek製品を投入予定のようで、だとすればAOpen製のADDカードも他社製マザーボードで利用できそう。もちろん保証外にはなってしまうが、分の悪い賭けにはならないだろう。
価格はクレバリー1号店で2180円、TSUKUMO eX.で2479円、コムサテライト1号店、2号店、3号店で2480円。安価なこともあり、液晶モニタと組み合わせたい人や安価にデュアルモニタ環境を手に入れたい人を中心に、ローエンド市場ではそれなりの需要が見込めそうだ。
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