エプソンダイレクト(株)は28日、ハードウェアMPEG-2エンコーダーやDVD-Video作成機能を搭載し、AV機能を強化したデスクトップパソコン“EDiCube MXシリーズ”6モデルを発表し、同日付けで受注を開始すると発表した。価格は9万4800円から。販売は、受注センター(TEL.0120-545-101)およびインターネット販売サイト“オンラインショップ”を通じて行なう。
AV機能を強化した“EDiCube MXシリーズ”
EDiCube MXシリーズ(ディスプレーはオプションの『EDT15AD』) |
同製品は、『EDiCube BB100』の後継シリーズに当たるEDiCubeの新シリーズで、丸みを帯びた新ケースを採用して外観をリニューアルしている。最上位モデルには、ハードウェアMPEG-2エンコーダー付きTVチューナーカードとDVD+RW/+Rドライブを搭載しており、TV視聴/録画ソフト『Symphovision』で、TVの予約録画などが可能。ムービー編集ソフト『Symphomovie』と合わせて、TVの録画予約、TVの録画、ムービーの編集、DVD-Videoが作成できる。
『Symphovision』は、エプソンダイレクトが開発した、電子番組ガイド(iEPG)対応のTV視聴/録画ソフト。タイムシフト再生が可能。録画したムービーは“録画キャビネット”というフォルダーにサムネール付きで保存される。そこからムービーを指定し、ウィザードを用いてDVD-Videoが作成できる。その場合は、自動的に30秒ごとにチャプターが入るようになっている。また『Symphomovie』は、エプソンダイレクト製のムービー編集ソフト。従来の『DV Symphomovie』から名称を変更した。今回搭載するバージョンより、MPEG-2の編集が可能になり、録画したTVのムービーも編集できる。またDVDオーサリング機能を備え、DVD-Videoが作成できる。ビデオCD(VCD)の作成も可能。
EDiCube MXシリーズの本体の特徴としては、本体前面にUSB 2.0端子×2、IEEE1394端子(6ピン)×1、およびPCカードスロット(Type II)を備えていることが挙げられる。またDVI-D端子を備えデジタルディスプレーの接続が可能(アナログディスプレーも接続できる)。オプションで、スリムベゼルを採用した15インチ液晶ディスプレー『EDT15AD』を用意している。また同製品は、FDDは標準で搭載しておらず、オプションでUSB接続のFDDドライブを用意している。
ラインアップは、ハードウェア構成の違いで3種類に分かれ、それぞれOSにWindows XP Professional(型番の末尾に“P”が付く)を搭載しているか、あるいはWindows XP Home Edition(型番の末尾に“H”が付く)を搭載しているかで、合計6モデルに分かれる。
『EDiCube MX MX1700PTV/MX1700HTV』
- CPUにPentium 4-2.20GHzを採用
- DVD+RW/+Rドライブ(DVD+RW/+R書き込み/書き換え2.4倍速、DVD-ROM読み込み8倍速、CD-R書き込み20倍速、CD-RW書き換え10倍速、CD-ROM読み込み32倍速/バッファーアンダーランエラー防止機能“JustLink”対応)を搭載
- ハードウェアMPEG-2エンコーダー付きTVチューナーカードを装備
- TV視聴/録画ソフト『Symphovision』、米インタービデオ社のDVD再生ソフト『WinDVD』が付属
『EDiCube MX MX1500P/MX1500H』
- CPUにPentium 4-2AGHzを採用
- DVD-ROM&CD-R/RWコンボドライブ(DVD-ROM読み込み12倍速、CD-R書き込み20倍速、CD-RW書き換え10倍速、CD-ROM読み込み40倍速/バッファーアンダーランエラー防止機能対応)を搭載
- DVD再生ソフト『WinDVD』が付属
- CPUにPentium 4-1.70GHzを採用
- CD-R/RWドライブ(CD-R書き込み24倍速、CD-RW書き換え10倍速、CD-ROM読み込み40倍速/バッファーアンダーランエラー防止機能対応)を搭載
『EDiCube MX MX1300P/1300H』
各モデル共通の仕様としては、インテル845Gチップセットを採用し、PC2100対応256MB(最大768MB) SDRAMと80GB HDDを搭載している。グラフィックスコントローラーは、チップセット内蔵のものを用いる。ビデオメモリーはメインメモリーと共用で最大48MBを使用し、最大1600×1200ドット(約1677万色)の表示が可能。USB 2.0端子を4つ(前面×2、背面×2)、IEEE1394端子を1つ(前面)備える。10/100BASE-TX対応のネットワーク端子と、56kbps(V.90)モデムを装備している。
外部インターフェースとしては、シリアル(D-Sub9ピン)×1、パラレル(D-Sub25ピン)×1、アナログディスプレー(D-Sub15ピン)×1、デジタルディスプレー(DVI-D24ピン)×1、PS/2×2を備える。このほか、本体前面にヘッドフォン出力端子とマイク入力端子、本体背面にライン入力/出力端子、マイク入力端子、光デジタルオーディオ端子(S/P DIF)、MIDI端子を備える。また、EDiCube MX MX1500P/MX1500Hと同 MX1300P/1300Hは、内部インターフェースとしてPCIバス×1(奥行き最大150mmのカードまで装着可能)を備えており、オプションでハードウェアMPEG-2エンコーダー付きTVチューナーカード(『Symphovision』とセットになった“TVチューナーキット”で2万1000円)を搭載できる。
標準添付アプリケーションとして、ムービー編集ソフト『Symphomovie』、(株)ビー・エイチ・エーのライティングソフト『B's Recorder GOLD』と『B's CLiP』、およびウイルス検索プログラム『Norton Antivirus 2002 OEM版』などが付属する。
本体サイズは幅88×奥行き392×高さ304mm、重さは約7.2kg。待機時の消費電力は4W(最大254W)となっている。
価格は、MX1700HTVが15万円、MX1500Hが11万6800円、MX1300Hが9万4800円。Windows XP Professional搭載モデルは、これらに7000円をプラスした価格となる。また、液晶ディスプレーEDT15ADとのセットの場合は、4万9800円をプラスした価格になる。
“EDiCube MXシリーズ”と“Endeavorシリーズ”のオプションとして、新たに投入された液晶ディスプレー『EDT15AD』は、最大1024×768ドット(XGA)で1600万色表示に対応した15インチTFT液晶ディスプレー。
画素ピッチが0.297mm、輝度が260cd/m2で、コントラスト比は350:1、応答速度30ms、視野角は上下が150度、左右が160度。入力はデジタルとアナログに対応し、デジタル用(DVI-D24ピン)とアナログ(D-Sub15ピン)のインターフェースを備える。2台のパソコンを接続して、画面を切り替えて利用することも可能。水平同期周波数は30~62kHz、垂直同期周波数は56~75Hzに対応。電源はAC100V。消費電力は最大30W(待機時3W未満)。本体サイズは幅348×奥行き170×高さ324mmで、重さは約3.5kgとなっている。
Endeavorシリーズに新しいB.T.O.オプションを追加
同社は“EDiCube MXシリーズ”の発表と併せて、“Endeavorシリーズ”にCeleron-1.8GHz搭載モデル、モバイルPentium 4-M-2GHz搭載モデル、およびモバイルCeleron-1.40GHz搭載モデルを追加し、B.T.O.オプションに“TVチューナ&編集キット”などの新オプションを追加したと発表した。また、EndeavorシリーズとB.T.O.オプションの価格引き下げを同日付けで実施したと発表した。今回の価格改定による最大引き下げ率は、パソコン本体で10.7%、B.T.O.オプションで30%となっている。