“i845G”チップセット搭載マザーボードの多くがPC2700(DDR333) DDR SDRAMに対応する設定項目を持ち、一部にはベンダ側で独自に対応する製品もある一方で、メモリ周りのチューンはほとんど行われていない“i845E”マザーボード。そんな状況に風穴を開ける製品がAlbatronから登場した。
今回店頭に並んだのは「PX845E」と、それにPromise製のIDE RAIDコントローラを加えたモデル「PX845E Pro」。FSBは100~248MHzの範囲を1MHz刻みで設定でき、VCoreは1.100V~1.850Vの範囲を0.025V刻みで設定可能。AGP供給電圧を1.5/1.6Vの範囲、DIMMスロット供給電圧を2.5/2.6/2.7/2.8Vの範囲で設定できるところまでは、いまどきのオーバークロック仕様製品だ。しかし、PX845E/PX845E Proをユニークたらしめているのはメモリクロックの設定としてFSB×2/2.66の設定があること。FSB 133MHz版CPUを利用する際に2.66倍設定を行えば、メモリクロックを177MHz(DDR 354MHz)に設定できるわけで、保証外ながらi845Eマザーボードでもメモリ帯域幅の上昇を狙えることになる。
バックパネル部のインターフェイスは2製品共通 | 「PX845E Pro」。Computex TaipeiでPC3200 DDR SDRAMに対応するとされていた製品の下位モデルとなる | PX845E Proが搭載するPromise製のUltra ATA/133対応IDE RAIDコントローラ“PDC20276” |
豊富なオーバークロック設定を記したマニュアル |
また、CPU×1.5/2/2.5というAGPクロックの設定項目も用意している点も見逃せない。AGPクロックの設定項目を持つi845シリーズのマザーボードは今回のAlbatron製品がはじめてで、マザーボード全体を見回しても極めて珍しい設定項目だ。マニュアルに詳細な説明がないため、この設定を変えることでPCIクロックがどうなるのかなど不明な点は残るが、マニュアルの記載を素直に解釈するならば、AGP 4xの動作クロックは266MHzであるため、FSB 133MHz版CPUを利用する際に、2.5倍設定で“AGP 5x”相当の最大333MHz駆動できることになる。実際にはAGPに負荷がかかりすぎ、故障の原因となる危険性が高まるだけだろうが、これまでにない設定項目が気になる人も少なくないだろう。
一方で外観はクセのないi845Eマザーボードで、両製品に共通するオンボードの機能は6ch出力対応AC'97コーデックのみ。拡張スロットはAGP×1、PCI×6、DIMM×3。なお、PX845Eとビデオ機能以外まったく同じ仕様の“i845G”マザーボード「PX845G」もあわせて店頭へ並んでいる。
「PX845G」。オンボードでD-Sub15ピンを搭載する以外はPX845Eとまったく同じ |
「KX400+」はPC3200(DDR400)に標準では対応せず
なお、先週末に“PC3200(DDR400)対応?!”として登場したAlbatron製マザーボード「KX400+」だが、今週になってアスクから、標準では対応しないという旨の案内がショップに流れている。内容は「メモリ設定はFSBの2倍、もしくは2.5倍となるため、メモリクロックを400MHzに設定するためには、FSBを150MHzまで引き上げる必要がある」というものなので、注意してほしい。
価格 | ショップ |
---|---|
PX845E | |
\14,980 | クレバリー1号店 コムサテライト2号店 WonderCity |
\15,480 | ZOA 秋葉原本店 |
\15,500 | OVERTOP |
\15,800 | T-ZONE.AKIBA PLACE T-ZONE.PC DIY SHOP |
\16,500 | TWOTOP 秋葉原本店 |
PX845E Pro | |
\16,800 | 高速電脳 |
\16,980 | コムサテライト2号店 |
\17,800 | T-ZONE.PC DIY SHOP |
PX845G | |
\15,979 | TSUKUMO eX. |
\15,980 | コムサテライト2号店 |
\16,300 | コムサテライト1号店 |
\16,480 | クレバリー1号店 WonderCity |
\16,500 | OVERTOP |
\16,800 | T-ZONE.AKIBA PLACE T-ZONE.PC DIY SHOP |
\17,500 | TWOTOP 秋葉原本店 |