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トレンドマイクロ、企業向けウイルス対策の新構想を発表

2002年06月26日 18時17分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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トレンドマイクロ(株)は26日、ウイルスの大規模感染から企業を守るためのウイルス対策における新構想“トレンドマイクロ エンタープライズ プロテクション ストラテジー(TM EPS)”を発表、TM EPSに対応した製品やサービスの提供を2002年第4四半期に開始する。

トレンドマイクロのチャン社長
企業向けウイルス対策構想“トレンドマイクロ エンタープライズ プロテクション ストラテジー(TM EPS)”について説明するトレンドマイクロのスティーブ・チャン社長

TM EPSは、ウイルス発生から感染被害終息までの一連のプロセス“ウイルスアウトブレークライフサイクル”を集中管理し、ウイルスの感染被害および対策コストを最小限に抑えるという企業向けウイルス対策構想。

TM EPSでは、ウイルスアウトブレークライフサイクルを、1:新種ウイルス発生の通知、2:感染被害拡大予防措置、3:感染被害拡大予防措置完了通知、4:パターンファイルアップデート(更新)、5:ウイルスの検出/駆除、6:ネットワーク内の再検索とウイルス駆除、7:ネットワーク復旧と再感染防止のための事後分析、という7フェーズに分類し、それぞれのフェーズで適切なサービスを配信するという。

TM EPSフレームワーク
TM EPSのフレームワーク

具体的には、ウイルス対策製品と各種サービス配信を組み合わせて提供する。“Outbreak Lifecycle Management and Reporting(ウイルス アウトブレークライフサイクル マネジメント)”は、TM EPS用の統合管理ツール『Trend Micro Control Manager』でウイルスアウトブレークライフサイクルを集中管理し、新種ウイルス情報や予防、再感染防止のポリシーを配信、結果をレポート出力するサービス。

“Outbreak Prevention Services(アウトブレーク プリベンション サービス)”は、アウトブレークライフサイクルのうち1~3フェーズに適用するサービスで、ウイルスパターンファイルが配信される前に、同社のウイルス解析/サポートセンターである“TrendLabs(トレンドラボ)”からウイルスの行動や特徴に基づいたウイルス大規模感染予防推奨ポリシー“アウトブレークコマンダーポリシー”を受け取り、大規模感染の予防措置を行なう。

“Threat Based Scanning(スリート ベースド スキャニング)”は、4~5フェーズに適用するサービスで、ウイルス検索において“Active Scan”機能および“Inteli Scan”機能を提供する。Active Scanは、ウイルスの種類に応じてワーム型なら削除、マクロウイルスなら駆除というように同社の推奨する処理方法をウイルス検索に適用するもの。Inteli Scanは、ウイルス検索対象のファイル(拡張子)設定を、同社が推奨する検索対象拡張子リストに随時更新するものとなっている。

“Damage Assessment and Cleanup Services(ダメージアセスメント クリーンナップサービス)”は、6~7フェーズに適用するサービスで、ネットワーク内でどのシステムがウイルスに感染したのかを検証し、TrendLabsが提供するテンプレートを利用してウイルスを駆除する。

同社は、TM EPS対応製品として統合管理ツール『Trend Micro Control Manager』を2002年第4四半期初旬にリリースするほか、今後企業向けウイルス対策製品を“メッセージングセキュリティ製品群”、“Webアクセスセキュリティ製品群”、“クライアント/サーバセキュリティ製品群”の3カテゴリーに分けて提供するという。

『Trend Micro Control Manager』は、TM EPSに対応するすべての製品にバンドルされるツールで、ネットワーク上の各種ウイルス対策製品を集中管理するもの。ウェブベースの管理コンソールを通じて、ネットワーク全体のウイルス監視や、予防対策の設定、セキュリティーポリシーの策定、最新プログラムの更新などを行なえる。また、危険度の高いウイルスが発生したときに、アウトブレークコマンダーポリシーをネットワークに配信する“アウトブレークコマンダー”機能を搭載する。

TMCM
TM EPS用の統合管理ツール『Trend Micro Control Manager』
TMCM画面
『Trend Micro Control Manager』の画面。ウェブベースとなっている

“メッセージングセキュリティ製品群”は、ポリシーベースのウイルス対策とコンテンツ管理を行ない、ウイルス付きメールを検出するインターネットメール専用のセキュリティーコントロール製品群で、『InterScan Messaging Security Suite 5.1』、『InterScan for Microsoft Exchange』、『InterScan for Lotus Notes』の3製品が2002年第4四半期にリリースされる。

InterScan Messaging Security Suite
インターネットメール用セキュリティーコントロールツール『InterScan Messaging Security Suite』

“Webアクセスセキュリティ製品群”は、HTTP経由で侵入してくるウイルスや不正コードなどから企業ネットワークを保護する製品群で、『InterScan WebProtect』が2002年第4四半期に、『InterScan Web Security Suite』が2003年第2四半期にそれぞれリリースされる。“クライアント/サーバセキュリティ製品群”は、企業のファイルサーバーやストレージデバイス、クライアントパソコン用のウイルス対策総合管理製品群で、『ServerProtect』と『ウイルスバスター コーポレートエディション』が2002年第4四半期にそれぞれリリースされる。

なお、上記の新製品/サービスの価格や具体的な提供時期など詳細については、後日正式に発表するとしている。

また同社は、TM EPS構想に伴い、ウイルスアウトブレークライフサイクルに関するサービスサポートを提供するための新しいビジネスパートナープログラム“パートナー認定プログラム”を発表した。同プログラムは、従来のパートナー制度の支援範囲を拡充したもので、パートナーに対し、製品トレーニングやコンサルティングミーティング、技術資料の提供といった一般技術支援のほか、24時間体制の緊急連絡対応といった有償サポート支援、セールストレーニングや資格認定支援といったセールス/マーケティング支援などを行なうもの。

パートナーカテゴリーは、“リセールパートナー”“ソリューションパートナー”“サービスパートナー”“テクニカルアライアンスパートナー”の4種類で、パートナーの業務内容によって分類される。また、上記パートナーの中から販売実績や資格取得者数、サポート体制を勘案して同社が認定する“プレミアムパートナー”制度も用意されている。同社は、パートナー認定プログラムの詳細については7月末までに発表するとしており、8月に同プログラム参加受付を開始、12月末までにプログラム全メニューの提供をスタートするという。

同社代表取締役社長のSteve Chang(スティーブ・チャン)氏は、「企業の70%がクライアントワクチンやファイヤーウォールを既に導入しているが、ウイルス被害を受けた件数は増えている。複合型ウイルスは、1度入り込むと企業内ネットワークを通じてさまざまなサーバーに感染するので、パターンファイルが届く前に被害を受けてしまう。今のセキュリティー製品単体では、このような複合型ウイルスに対抗できない。ユーザーは、ウイルス対策において真の問題解決、専門家による総合的対応、信頼されるブランドを求めている。それに向けて提案するのがTM EPSだ。従来われわれはパターンファイル更新やウイルス検出/駆除といった対策を提供していたが、これだけでは複合型ウイルスに対しての問題解決にはならない。ウイルス感染の予防から再発防止まで包括的な対策を行ない、ウイルスの脅威に迅速に対応する」としている。

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