はじめてPC3200(DDR400)を公式にサポートするマザーボードとして発売前から注目を集めていたAlbatron製品「KX400+」がいよいよデビュー。「DDR400」の文字が躍る、銀色の派手なパッケージ入りで販売が始まった。
パッケージの表裏に刻まれる「DDR400」の文字 |
「DDR400」の近くに小さい文字で記載されている「Overclock」の文字 |
ただし、本当にPC3200 DDR SDRAMをサポートしているのかについて、マニュアルに明確な記載がないのは気になるところ。パッケージを見てみるとDDR400の文字の近くに「Overclock」と書かれているが、そのオーバークロックを保証するのかどうなのかについても言及はなく、説明不足の感は否めない。マニュアルを開いてみてもPC3200やDDR400の文字はなく、同じくマニュアル上のBIOSのメモリ設定項目も、動作クロックの選択肢としては100/133/166MHzを非同期で設定できる旨が書かれているだけである。
DIMMクロック設定について言及するマニュアル。“200MHz”については触れられていない |
アスクのウェブサイトで製品に添付するとされていた対応メモリリストが今回のロットには同梱されておらず、この点も混乱に拍車をかけている |
この点について代理店のアスクでは同社のウェブサイトにおいて、Samsung、Winbond製チップを搭載するA-Data製のPC3200 DDR SDRAMモジュールでは動作確認済みとしている。ただし“正規のDDR400メモリ”以外での動作保証は行わないとしている。同社のいう“正規”がどのような基準に基づくものなのかはわからないが、PC3200をうたうメモリのほとんどが現段階では保証外になると思われ、この点には注意が必要だろう。
メモリ周りで気になる点としては、両面実装のPC2700 DDR SDRAMを3枚まで搭載可能であるとされている点も挙げられる。ひょっとすると独自に対応しているのかもしれないが、クロック設定同様、マニュアルの不備と取る方が安全だろう |
「KX400+」 |
チップセットは“KT333+VT8233C”。先にAkiba2GO!では同製品がメモリ周りの性能を改善した“KT333CE”を搭載している可能性を指摘しているが、North Bridge上のチップクーラーが接着済みだったため確認はできていない。拡張スロットはAGP×1、PCI×6、CNR×1。FSB設定については詳細不明ながらマニュアルに言及があり、また倍率はオンボードのディップスイッチから5~12.5xの範囲を設定可能となっている。
総じて説明と事前準備の不足は否めず、情報の出揃っていない現段階においては“人柱”となる覚悟を決めた人以外には積極的に勧めづらい製品であるのは確か。しかし、ただメモリクロック200MHz設定を持つだけでなく、少なくとも動作確認済みモジュールが存在するという点を魅力的に感じる人も少なくないだろう。Albatron独自のBIOS保護機構“BIOS Mirror”と、アナログ6ch出力対応AC'97コーデックという、必要最低限のオンボード機能を搭載しつつ実売価格が1万1万2799円~1万3800円という安価さも魅力的であり、ボーナスを元手にちょっと遊んでみたいという中級者以上の注目を集めそうだ。
価格 | ショップ |
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\12,799 | TSUKUMO eX. |
\12,980 | WonderCity |
\13,200 | コムサテライト2号店 |
\13,300 | OVERTOP |
\13,500 | コムサテライト3号店 TWOTOP 秋葉原本店 |
\13,800 | 高速電脳 T-ZONE.AKIBA PLACE T-ZONE.PC DIY SHOP パソコン工房秋葉原店 |