富士通(株)は20日、英日/日英翻訳ソフトウェア“ATLAS(アトラス)シリーズ”の最新版『ATLAS V9』を開発し、同日付けで販売を開始すると発表した。同社と富士通ミドルウェア(株)が販売し、出荷と店頭販売は7月19日に開始する。価格は『ATLAS翻訳ダブルパックV9』が8万8000円など。
『ATLAS翻訳スーパーパックV9』 |
『ATLAS V9』は、翻訳を行なう際に、原文と訳文を一対の例文としてデータベースに蓄積し再利用する“翻訳メモリ”を新たに搭載したのが特徴。これは、翻訳の際に、例文が翻訳メモリに登録されている場合は類似の文章を自動検索し、類似の度合い(一致率)とともに表示する機能で、表示された文章中の異なる部分を直すことで正しい翻訳結果が得られるというもの。その結果を翻訳メモリに登録すれば例文を増やすこともでき、翻訳作業の効率化が図れるという。翻訳メモリに例文が登録されていない場合は“翻訳エンジン”を利用する。翻訳には文章の構造と単語の意味素性から文意を把握する“意味処理方式”を採用しており、基本辞書は従来より英日/日英各5万語を追加した124万語(英日61万語/日英63万語)を収録する。
そのほか、専用ホームページから最新の翻訳辞書やプログラムをダウンロードして組み込める“インターネットアップデート”機能を搭載。メニューやヘルプを英語表示にできる“英語表示バージョン”や、画面の指示に従って項目を埋めていけば英文/和文のレターが作成できる文例集“おまかせ記文”も搭載する。
併せて、25分野430万語の専門用語辞書『ATLAS 専門用語辞書フリーパックV9』も発売する。
対応OSは、Windows XP/Me/98/95/2000 Professional/NT 4.0 Workstation。インストールに必要なHDDの容量は『ATLAS翻訳ダブルパック V9』が195MB、『ATLAS専門用語辞書フリーパックV9』が辞書数により2M~560MB。
価格は、『ATLAS 翻訳ダブルパックV9』が8万8000円、『ATLAS 専門用語辞書フリーパックV9』が7万8000円、両方をセットにした『ATLAS翻訳スーパーパックV9』が12万8000円。英日翻訳の『ATLAS EJ V9』と日英翻訳の『ATLAS JE V9』はともに5万8000円。アップグレード用の各種キットは、『ATLAS翻訳スーパーパック グレードアップキットV9』が5万8000円、『ATLAS翻訳ダブルパック グレードアップキットV9』が3万3000円、『ATLAS翻訳ダブルパック 優待キットV9』が5万円、『ATLAS 専門用語辞書フリーパック グレードアップキット V9』が3万3000円。また、9月20日までに『ATLAS V8』を購入し、ユーザー登録した場合は、『ATLAS V9』に無償アップグレードするという。同社では、今後1年間で2万本の販売を予定している。