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Windows XPのブートプロセスを視覚化してみた。
Windows XPはこれまでのOSと違い,起動時間やサスペンド,レジュームが高速化されているのが特徴だ。たとえばWindows 2000だと,デバイスドライバの初期化やレジストリの読み込みが順番に行なわれているが,Windows XPでは必要なデータを先読みしたり,2つの処理を同時に実行することで起動時間の短縮を可能としている。
Windows XP搭載パソコンの電源を入れると,BIOS,NT LOADER,HDD検出の順番で処理されるが,この部分はOSで処理時間を短縮できない部分である。OSをXPに変更することで起動時間の短縮が期待できるのは,この直後のデバイスドライバの初期化とプリフェッチと呼ばれるデータの先読みである。この2つの処理は同時に行なわれるので,起動時間の短縮に大きく貢献している。
実はこれらのブートプロセスを視覚化できるツール「bootvis.exe」があり,マイクロソフトのWebサイトからダウンロードできる。そこでこのツールを使い,Windows XP搭載パソコンの中で起動時間が一番短かった東芝の「DynaBook V4/493PMHW」と一番長かった富士通の「FMV-BIBLO LOOX T8/80」,それと中間程度の起動時間だったNECの「LaVie M LM700/1D」の3つで,実際のブートプロセスを確認してみたい。
3機種のブートプロセスを見比べると,DynaBookはもちろん高速だが,デバイスドライバの初期化とプリフェッチにかかる時間では,それほど大きな差があるわけではない。LOOXではログオン処理などを行なう「Logon+Service」部分が極端に遅く,これが起動時間を長引かせている原因のようだ。