TaiSolからヒートパイプを使用した奇抜なデザイン・機構のCPUクーラー「SNE7HP-F1」が近日発売になる。ヒートパイプを使用したクーラーといえば、クーラーマスターが「HHC-001」や「Da Vinch」などの変り種を出しているが、今回の製品はそれ以上に見た目が衝撃的だ。
写真のように、まず熱源となるCPUとの接触面(ベース)とヒートシンクが分離しており、さらにそれらが計3本のヒートパイプで接続されている構造に驚かされる。が、もっと意外なのは、その中間にファンが設置されていることだ。ファンはヒートシンクの上にあるものと多くの人が思っているだけに、一瞬目を疑う。
フィンは凝ったものではないが、1枚1枚をヒートパイプが貫通しているのがわかる | カーブを描いてヒートシンクに伸びるヒートパイプ。反対側には2本のヒートパイプが | ヒートシンクとベース部の間にファンが設置されている | ||
ベース部分は2枚のアルミ?をネジ留めしているように見える | 反対側は2本のヒートパイプが貫通 | マザー裏側に設置する部分。他のソケットにも対応しているらしいが、付属クリップなど詳細は不明 |
ショップに入荷しているサンプル品のスペック表を見る限り、サイズは128.8×88.6×91.8mm。搭載されるファンはNIDEC製で3600rpm、28dB、30CFMとなっている(サンプル品にはSUNON製のファンを搭載しているが、実際に販売されるものはNIDEC製になるもよう)。
最近になって、ベアボーンにも搭載されるようになったヒートパイプだが、もともと電子パーツショップやCPUクーラーの品揃えに強いショップでたまに単体販売もされているもの。様々なタイプが存在するが、管状のもでは中に作動液と呼ばれる少量の液体(水やフロン等)が注入されており、中は真空。毛細管構造でウィックが貼りめぐらされている。熱源で暖められた作動液は蒸発してもう一端に移動して冷却され凝縮。これが、毛細管現象や重力により加熱部に戻る。再び蒸発して移動し凝縮するというサイクルを繰り返して熱輸送が行われるという。液体の気相変化に温度差が必要なほか、効果的に冷却するには熱源と冷却端との位置関係も重要といわれる。
詳細は不明だが、ベース部分とヒートシンク部を分離したのは、ヒートパイプの両端のに効果的な温度差をつくり出すことに関係していると思われる。ただ、タワー型のケースに設置した時には、当然CPUクーラーがマザーと垂直に装着される形となり、その位置関係が中の作動液にどれだけ影響するか気になるところだ。
対応はSocket478、SocketA、Socket370となっているが、固定クリップがどのように付属するかなども、今のところ不明。入荷を予定しているのはコムサテライト3号店で、予価は8800円となっている。
マニュアルに記載されている基本スペック |