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i850EにICH4を組み合わせた初のマザーボードがGigabyteから発売に

2002年06月13日 21時20分更新

文● 小磯

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i850E+ICH4

 South BridgeにあたるICHとして公式には“ICH2”が組み合わされることになっている、FSB 133MHz(Quad Pumped 533MHz)版Pentium 4対応RDRAMベースのチップセット“i850E”。そのi850Eを搭載するマザーボードとしてはじめてICHに“i845E/G/GL”と同じ“ICH4”が組み合わされた製品「GA-8IHXP」がGigabyteから登場した。これは5月24日から一部ショップにて店頭展示が始まっていたもので、当初予告されていたとおりはじめての登場となった。どちらかといえば保守的で、堅実なイメージのあるGigabyteが“規格外”の製品をリリースするのは極めて異例。



GA-8IHXP マニュアル ICH4
「GA-8IHXP」i850E+ICH4をうたうマニュアルICH4
外部インターフェイス ブラケット
外部インターフェイスUSB2.0ブラケット
USB2.0端子 RIMMスロット
オンボードのUSB2.0端子。そのすぐ近くにNEC製コントローラが用意されているPC1066に対応したRIMMスロット×4

 ICH4を搭載することで得られる最大のメリットはもちろんUSB2.0のサポートだ。GA-8IHXPではICH4内蔵コントローラによってバックパネル部に2、ブラケットによる4の合計6ポートを標準で提供しており、別売りの4ポートブラケットを利用すれば最大で10ポート利用可能。10ポートのサポートを行うため、ICH4とは別にNEC製のUSB2.0コントローラ“D720100AS1”を搭載しており、1つあたり2ポート分のブラケット用端子がボード上に4つ確認できる。日本ギガ・バイトによると、ICH4とD720100AS1はまったく等価値と位置づけられており、バックパネル部の2ポートこそICH4によるものの、ハーネス用を4つの端子どこに接続するかで、ICH4かD720100AS1、いずれかのコントローラが自動的に選択されるという。

 また、異例と言えばメモリサポートも独自に拡張されており、GA-8IHXPではGigabyte製マザーボードとしてはじめてPC1066 RDRAMに対応。先に登場しているASUSTeK製品と同様、FSB 133MHz版Pentium 4搭載時には533MHzのシステムバスと同じ4.2GB/秒のメモリ帯域を実現可能だ。



デジタル出力ブラケット
サウンドのデジタル出力を可能にするブラケットも同梱する

 展示開始時にも紹介したように、“P”型番ということで、オンボードの機能はテンコ盛り。NEC製のUSB2.0コントローラ以外にも、Gigabyte独自のBIOS保護機構“DualBIOS”、Promise製のUltra ATA/133対応IDE RAIDコントローラ、Creativeのサウンドチップ、Realtek製のネットワークコントローラがボード上にひしめき合っている。なおFSBは100~158MHzの範囲を25通りで設定可能。VCoreはCPUデフォルトに対して最大+0.100Vまで0.025V刻み、AGPスロット供給電圧は1.5~1.8Vの範囲を0.1V刻みで設定でき、またRIMMスロット供給電圧のオーバーヴォルテージもサポートしている。



販売中 パッケージ2種
2万4000円台で販売中代理店によってシールの異なるパッケージ2種

 新機軸と豊富な機能が詰め込まれながら、実売価格は2万3800円~2万4800円。その仕様と同じく、価格面でもなかなか冒険している印象で、かなりお買い得感を感じる。最速にして最新のスペックをサポートする製品が決して割高ではない価格で登場したことで、高い人気を集めそうだ。実際に、一部ではあっという間に完売したショップも確認できた。



初のSiS650GXマザーと安価なMicroATX版i845Gマザーも同時発売

GA-8SIML
SiS650GX
インターフェイス

 このほかGigabyteからは、初の“SiS650GX”チップセット搭載マザーボード「GA-8SIML」がMicroATXフォームファクタを採用して初登場。現在のところ、SiSのウェブサイトに詳細な情報は掲載されていないため詳細は不明ながら、複数の海外サイトにおいてSiS650GXはSiS650の廉価版にあたるチップセットで、FSBは100MHz(Quad Pumped 400MHz)までの対応となり、外部AGPのサポートが省かれた製品とされている。つまりi845Gに対するi845GLのような存在で、換言すればi845GL対抗のチップセットというわけ……なのだが、右の写真を見ると分かるように、GA-8SIMLにはきちんとAGPスロットが用意されているのである。先に登場したAOpen製i845GLマザーボードが搭載していた“DVO”(Digital Video Out)のような専用カードスロットなのかもしれないが、マニュアルにはそのことを示唆する表記はなく、そもそもSiS650GXの仕様が海外サイトの報道と異なっているのか、土壇場でSiS650GXの仕様が変更されたのかはわからない。なおこのほか拡張スロットはPCI×3、CNR×1、DIMM×2で、Realtek製のネットワークコントローラを搭載。範囲だけでなく、同期するのか非同期なのかも不明ながら、FSB/AGP/PCI/DIMMクロックを任意に設定可能となっている。



GA-8IGML-T

 同じくMicroATXフォームファクタで登場したのはi845Gマザーボード「GA-8IGML-T」。Gigabyte初のMicroATX版i845Gマザーボードだ。拡張スロットはAGP×1、PCI×3、DIMM×2で、オンボードではRealtek製のネットワークコントローラを搭載。FSBは100~355MHzの範囲を1MHz刻みで設定できる。メモリクロック設定はFSBに対して1.5x/2.0x/2.5xの設定が行えるため、PC2700 DDR SDRAMを用いてのシステムパフォーマンス向上は狙えそうだ。総じて他社製のMicroATX版i845Gマザーボードより若干安めに設定されているのもうれしいところ。


価格ショップ
GA-8IHXP
\23,800高速電脳(完売)
\23,980若松通商エルプラザ
若松通商LAN/PLAZA
\24,480コムサテライト1号店
\24,500コムサテライト2号店
\24,700OVERTOP
\24,780コムサテライト3号店
\24,799TSUKUMO eX.
\24,800クレバリー1号店
T-ZONE.PC DIY SHOP
USER'S SIDE本店
WonderCity
GA-8SIML
\12,700OVERTOP
GA-8IGML-T
\15,200コムサテライト1号店
\15,340コムサテライト2号店
\15,700OVERTOP
\15,780コムサテライト3号店
\15,800高速電脳
\15,979TSUKUMO eX.
\16,400T-ZONE.PC DIY SHOP
\18,200USER'S SIDE本店
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