セイコーエプソン(株)は12日、屋内でも単独測位が可能なGPS技術を開発したと発表した。携帯情報端末やナビゲーションシステムなどへの組み込みを目的とした高感度GPSモジュールおよび応用端末の製品化を図るとしている。
開発した新GPS技術は、これまで取得が難しかったGPS衛星の微弱なGPS電波の取得を行なえるようにするもの。屋内やビルの谷間でも測位可能な高感度(-155dBm以上)と、屋外で2~3秒/屋内で10秒以内の短時間での測位(ホットスタート時)、屋外で約1~3m/屋内で約5~30mの高精度が特徴。
同社は、新GPS技術をベースに、携帯情報端末やナビゲーションシステムなどへの組み込み用の高感度GPSモジュールを製品化するとしており、ネットワークサーバーと連携させることで高速化や高精度化などの測位性能を向上できるという。量産化は秋の予定で、各種端末/デジタルカメラ/周辺機器のメーカー向けに販売するとしている。計算部(CPU)を含んだモジュールで提供するほか、CPUを除いた形態でも提供するという。また、新GPS技術の応用製品として、DoPa対応データ通信機能と一体化した第三者位置検索端末を開発し、秋からOEM製品として量産出荷を開始する。
同社では、子供や老人の位置確認などのセキュリティー分野、車両の運行管理やサービスマンの配置管理などの業務分野などへの応用を見込んでいる。