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ヒートパイプによる冷却機構を搭載した注目のAthlon用小型キューブベアボーン「SS40G」発売!

2002年06月11日 23時01分更新

文● 小磯

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SS50G

 小型キューブベアボーンPCとしてはじめてCPU冷却機構にヒートパイプを採用したShuttle製品「SS40G」。Shuttleが“ICE Technology”(ICE:Integrated Cooling Technology)と呼ぶ、冷却効率の向上と静音化をはかったヒートパイプベースのシステムを搭載し、5月下旬から一部ショップで店頭展示の始まっていた同製品の販売が11日から始まった。代理店であるエムシージェイによる製品名は「Cube-SS40G」で、価格はOVERTOP、クレバリー1号店、高速電脳、コムサテライト3号店で4万9800円。



8cm角排気ファン&ヒートシンク付きヒートパイプ
装着図
両端にヒートシンクを装備し、8cm角ファンで熱を排出する仕様のヒートパイプ。上は以前紹介したサンプルのもので、実際はヒートパイプ部が若干銀色がかっている

 SS40G最大の特徴であり、ICE Technologyのベースとなるのは4本の銅製ヒートパイプ。このヒートパイプ両端にはCPUとケース背面部に取り付けるヒートシンクが用意されており、CPUの熱はヒートパイプを伝ってケース背面側のヒートシンクへと送られ、そこに用意される8cm角排気ファンによって強制的にケース外部へ排出されるという仕様だ。この8cmファンは高速モデルだが、BIOSから回転速度を細かく調整できるようになっており、CPUの発熱に応じて回転数を任意に設定できるようになっている。Shuttleによれば、こうしてCPUクーラーを省いたことにより、従来製品に比べて静音化を大きく進めることができたという。

 対応CPUの限界は「Athlon XP 2100+以上」(Shuttle)で、CPUの熱が一定以上に達した際には設定値を無視して強制的に高速回転するようになっているほか、ヒートシンクが適切に取り付けられていない場合にCPUが焼き切れないよう保護する機能も搭載。Achmeという耳慣れない企業製ではあるものの、負荷に応じてファン回転数を自動的に調整する200Wの静音タイプ電源を搭載しているのも見逃せないところだ。



200W電源
Achme製の200W電源。ActivePFCに対応している
USB2.0×2 USB2.0カード接続状態
“VT6202”を搭載するUSB2.0インターフェイスカードを同梱。標準では取り付けられていないので、使いたい場合に差して利用する

 主な仕様は以前お伝えしたとおりで、200(W)×280(D)×181(H)mmというサイズや、フロントにUSB×2、IEEE1394×1、ライン出力×1、マイク入力×1と光デジタル出力×1を用意し、リアにもUSB×2、IEEE1394×2、ビデオ出力×1、RJ-45×1などの端子を用意し、拡張スロットはPCI×2、DIMM×2となっている点に変化はない。ただし製品版ではそれに加え、「もはやUSB2.0は標準的な仕様」との理由から、別途VIA製のコントローラを搭載し、2ポート用意するUSB2.0インターフェイスカードをも同梱。豊富なインターフェイスがさらに拡充されることになった。



チップクーラー
チップクーラーは変化なし。静音を追求する場合に載せ替えは必須と言えそうだ

 GeForce2 MX相当のハードウェアT&Lエンジン搭載North Bridge“SiS740”上のチップクーラーに変化はなく、静音化を突き詰める場合にはこのチップクーラー対策が必要になる点や、SocketAのすぐ近くにコンデンサが並んでいるためヒートシンクの着脱に苦労しそうである点など、展示品で見られた気になる箇所がそのままというのはやや残念。だが、発熱問題を抱えがちなAthlon XPベースでできる限り小さく、できる限り静かなPCを組み上げたい場合には最良の選択肢となりそうだ。価格の高さにもかかわらず各店へ問い合わせはかなりあったようで、初回出荷分が欲しいなら急いだほうがいいかもしれない。



AGP搭載モデルに全面発光モデルは7月中の登場予定

AGP搭載モデル 全面発光モデル
Computex Taipeiで展示されていた新型モデル

 なお、先のComputex Taipei速報で紹介している、現行製品「SS50」の後継にあたり、AGPスロットを搭載するモデル「SS51G」は6月中の量産開始となっており、事実エムシージェイでは7月上旬の発売が予定されているとのこと。“フロントパネル全面発光モデル”も7月中旬から下旬にかけて店頭へ並ぶ見込みであるという。これらも要注目と言えそうだ。



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