マザーボードやビデオカードベンダとしての印象が強いMSIから、国内初登場となるCD-RWドライブ「MS-8332」が登場した。書き込み速度最大32倍速のモデルがライティングソフト「Nero Burning Rom 5.5」付属でいきなり最安値が7000円台と、極めて安価なのが特徴だ。製品シリーズ名はパッケージにも記載されている「StarSpeed」。今回はリテール版とバルク版の2種類が同時発売となり、バルク版には“B”の文字が付け加えられているのだが、なんとリテール版とバルク版で仕様がまったく異なるというユニークな製品でもある。
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リテールパッケージに記載される仕様一覧。実際とは若干異なっている |
上の写真を見れば分かるようにフェイスからしてまったく違うデザインの「MS-8332」と「MS-8332B」は、書き込み速度が最大32倍速、読み出し速度が最大40倍速でキャッシュ容量が2MBであるという点は同じ。しかしながら、バッファアンダーランエラー防止機能にそれぞれOak Technologyの“ExacLink”、Acerの“Seamless Link”と別のものを採用しており、つまりは光学装置自体がまったく違うということになる。このため、書き込みモードもMS-8332がディスクアットワンス(DAO)、トラックアットワンス(TAO)、セッションアットワンス(SAO)、マルチセッション、パケットライティングへの対応であるのに対し、MS-8332BがDAO、TAO、マルチセッション、パケットライティング、RAWライティングと、大きく異なっている。パッケージや台湾MSIのサイトにあるデータとは違いがある点には注意が必要だ。ちなみにサイズひとつを取ってみても、バルク版のMS-8332Bの方が8mmほど奥行きが長い。
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バルク版。書き換え速度が最大10倍速 |
いずれにせよ決して最新の仕様というわけではないが、初登場から優秀なコストパフォーマンスを持つ製品とは言えるだろう。7000円台という価格は市場から消えつつある24倍速書き込みモデルに匹敵する低価格で、価格志向の人を中心に注目を集めるかもしれない。また、型番が同じと言ってもいいほど似通っていながらまったく違う製品が同一ベンダから登場する例というのは極めて珍しく、この点でも注目を集めそうだ。価格はMS-8332がコムサテライト3号店で7780円、MS-8332Bがコムサテライト2号店で7800円、高速電脳で8800円。どちらにも「ウケを狙うために日本のチェックを受けずに翻訳されたイカす日本語の数々」(エム・エス・アイ・コンピュータ・ジャパン)が見られるマニュアル「速い設置ガイド」が付属しているのだが、なんとこのマニュアルまで2モデル間で内容が異なっているという徹底振りである。
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クイックインストールガイド「速い設置ガイド」。どことなくアヤしい日本語なのは同じだが、内容すら異なっている |
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【取材協力】