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スカイ・シンク・システム、ウェブカメラを用いた遠隔監視システムを発表

2002年06月06日 23時34分更新

文● 編集部 田口敏之

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スカイ・シンク・システム(株)は6日、ウェブカメラを用いて遠隔監視、画像記録、配信を行なうシステム『SKY MULTI EYE(スカイマルチアイ)』を開発し、7月1日に販売を開始すると発表した。

ウェブカメラを用いた遠隔監視システム『SKY MULTI EYE』
ウェブカメラを用いた遠隔監視システム『SKY MULTI EYE』

SKY MULTI EYEは、ウェブカメラで撮影した映像を、インターネット経由で配信するモニタリングシステム。LANやインターネットを用いて、多地点を同時にモニタリングでき、マルチ画面表示によって複数のカメラの画像を一度に見ることができる。従来の同軸ケーブルを用いた監視システムでは、特定のモニター用ディスプレーでしか閲覧を行なえなかったが、同システムはインターネットやLANに接続してある、どのパソコンのディスプレーからでも監視や確認を行なえるとしている。

PocketPC
PocketPCを用いた遠隔監視。マルチ画面で確認を行なえる
携帯電話
携帯電話でも監視を行なえる

オプションで、カメラの画像を録画する機能や、画面内に動きがあった際に録画と通知を行なう機能、携帯電話やPocketPCで画像を確認する機能などを提供する。PocketPCでは、マルチ画面による画像の確認を行なえる。携帯電話はNTTドコモのFOMAシリーズ、503iシリーズ以降のみの対応となっているが、今後、エーユーやJ-フォンの携帯電話にも対応していくという。

商品企画部部長の杉本誠一氏
商品企画部部長の杉本誠一氏

同製品の主な用途について、同社商品企画部部長の杉本誠一氏は「企業の場合は、発電所や工場、研究所など、セキュリティーが必要な場所に設置することを想定している。会議室の空き状況や、人の所在確認などにも利用できる。また店舗や商店などの場合は、万引き防止や客の入り状況の確認などに用いることができる」と述べ、「学校でも、不審者の侵入検知を行なえるほか、花の成長記録や蟻の巣作りなど、学習用途に利用できる」とした。

このほかの用途として、同氏は「例えば、牛の出産には3日ほどかかり、ずっと側についていてやらなければならないが、SKY MULTI EYEがあれば、その監視が家に居ながらにしてできる。また、最近は海外で結婚式を挙げることも多いが、その生中継を、日本に居ながら見ることができる」と語った。

代表取締役社長の大浦淳司氏
代表取締役社長の大浦淳司氏

同社代表取締役社長の大浦淳司氏は、「これまで学校教育向けに授業支援ソフトなどを提供してきたが、そこで培った画像転送用の通信技術を用いて、ウェブカメラ用のソフトの開発を行なった。当社としては、早急にこの分野を発展させていきたいと感じている」と述べ、「これまでの監視用カメラと同軸ケーブルを用いたシステムで、200万から300万円の費用がかかっていた設備が、100万円以内で構築できる」とした。

また同氏は、質疑応答におけるセキュリティーについての質問に対して、「セキュリティーについては、パスワードによる認証を行なうなどしている」と答えた。

価格は、最大9台のカメラと、閲覧専用のクライアントパソコン2台を利用できるライセンスが50万円。なお、提供はパッケージソフトウェアのみで、ウェブカメラやサーバーなどは含まない。カメラ台数が10台以上、クライアントパソコンが3台以上になる場合や、各種のカスタマイズを行なう場合は別途見積もりとなる。

ウェブカメラ用のサーバーの必要動作環境は、Pentium 4-1.5GHz以上、512MB以上のメモリーと80GB以上のHDD、100BASE-TX対応のネットワーク機能。OSはWindows 2000 Serverに対応する。ウェブサーバーソフトにはApacheを用いている。閲覧用のクライアントパソコンは、Internet Explorer 5.01(SP1)以上を必要とする。

同社では、一般企業、団体、各教育施設を主なターゲットとして、初年度200ライセンス、約1億円の売り上げを見込んでいる。

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