シャープ(株)は4日、320×240ドット6万5536色表示のバックライト付き3.8インチ透過型STNカラー液晶ディスプレーを搭載した電子辞書『PW-C5000』を発表した。発売は18日、価格は6万3000円。カラー液晶を搭載した電子辞書は業界初という。
PW-C5000本体。サイズは幅127.3×奥行き105.7×高さ18.3mm(フタを閉じた時)、重さ240g(電池含む)。従来のモノクロ製品は平均して180g程度でこちらは60gほど重いが、“重い”と負担を感じるほどのものではない |
『PW-C5000』では、カラー液晶を生かしたコンテンツと機能が搭載されている。まず収録辞書には『新世紀ビジュアル大辞典』(学習研究社)『栄養と料理』(女子栄養大学出版部)が新たに収録された。また新機能として、覚えたい単語などにマーキングし、その部分の文字を隠すことができる“カラーマーカー付き単語帳”機能が加わった。英単語などを覚える際に、本に直接赤いマーカーで単語に線を引き、赤いシートで隠して暗記するという方法があったが、これが電子辞書上で実現されたと考えてよい。
同社ではカラー液晶を搭載したことにより、電子辞書の新しい使い方を提案し、「絵を見る楽しさを持ったツールとして、これまでの“電子辞書”から“電子カラー百科事典”へと転身を図る」(パーソナルツール事業部 大喜多義憲氏)という。
『新世紀ビジュアル大辞典』は6000点を超えるカラー写真や図版を搭載。読みだけでなくカラー写真から検索できる図鑑検索も搭載している。
『栄養と料理』は約570点のカラー料理写真を収録。さらに年齢・身長・体重を入力すると1日のカロリーの目安を表示したり、その日に食べた料理を記録し、1日あたりの摂取カロリーを記録して、自己管理することができる。また、従来機種にも搭載されていた『家庭の医学』は、症例などがカラー表示されるようになった。
その他の収録辞書には『広辞苑(第五版)』『逆引き広辞苑』『ジー二アス英和辞典(第3版)』『ジー二アス和英辞典』『パーソナルカタカナ語辞典』『故事ことわざ辞典』『四字熟語辞典』『学研監修 漢字辞典』『家庭の医学(第12次改訂版)』『岩波書店監修 分野別小辞典5冊(人名・地名・作品名・季語・慣用句)』の、合計17種類。
キーボードはJIS準拠のタイプライター配列。それぞれの辞書を直接呼び出せるジャンプボタンがあり、辞書ごとに色分けされている |
横から見たところ。高さは13mm |
そのほか、1度検索した言葉を他の辞書でも引きなおせる“他辞書検索”、辞書を横断して検索できる“スーパージャンプ機能”、文字サイズを12ドット・16ドット・24ドット・48ドットの4段階に切り替えられる“スーパーズーム機能”、計算機能など、これまでの同社の電子辞書に搭載されている機能も継承されている。
電源は単3型アルカリ乾電池×2本で10時間利用できる。消費電力は1.2W。ACアダプターでの使用も可。本体サイズは幅127.3×奥行き105.7×高さ18.3mm(フタを閉じた時)、重さ240g(電池含む)。