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VALUESTAR T VT900/3D

VALUESTAR T VT900/3D

2002年06月20日 09時13分更新

文● アスキーPC Explorer編集部・岡本 善隆

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VALUESTAR T VT900/3D

NEC

オープンプライス

TVの視聴や録画といったAV関連機能を重視したNECの「VALUESTAR T」シリーズに、新しいTVチューナ&キャプチャカードとDVDマルチドライブを装備した2002夏モデルが登場した。ここでは、CPUにPentium 4-1.8GHzを搭載した「VT900/3D」を紹介する。

ハードウェアMPEG2エンコーダ搭載で
より美しく快適に

写真1 注目のDVDマルチドライブは日立LG製。DVD-RAM/-R/-RWのほか、CD-R/RWメディアにも対応する。ただし、カートリッジ入りのDVD-RAMメディアをそのまま利用できない点には注意が必要。
 「VALUESTAR T VT900/3D」(以下、VT900)は今回一新された同シリーズのラインナップ中、17.5インチの高輝度対応ワイド液晶モニタ付属モデルとしては最もリーズナブルな構成のものだ。
 基本スペックは、CPUがPentium 4-1.8GHzでチップセットはSiS650。メモリには256MBのDDR SDRAMを搭載する。ビデオはチップセット内蔵機能を利用し、HDDは120GBだ。注目のDVDマルチドライブは、DVD-RAM/-R/-RWメディアへの記録のほか、さらにCD-R/RWの書き込み/書き換えにも対応する(写真1)。DVD-Videoの作成にはDVD-R/RWメディアを利用すれば再生互換性が高く、PC用のリムーバブルメディアとしてはファイル単位で書き換えが可能なDVD-RAMメディアが非常に手軽。まさにいいとこ取りのドライブと言えよう。カートリッジ入りのDVD-RAMメディアをそのまま利用できない点は若干マイナスだが(あらかじめメディアを取り出しておく必要がある)、XP標準では不可能なUDF形式(※1)のメディアフォーマットや書き込みにも、専用ドライバで対応済みなのはうれしい点だ。

※1 UDF形式 Universal Disk Formatの略。その名のとおり業界団体で規格化された汎用フォーマットで、DVD記録メディアに用いられている。主に1.02、1.5、2.0xの3リビジョンがあり、Windowsでは順に98、2000、XP以降のバージョンで読み出しが標準サポートされている。



写真2 ハードウェアエンコード機能を持つ新TVチューナカード。単体でも「SmartVision HG/V」としてリリースされている。
 ところで、VALUESTAR Tの最大のウリともいえるTVの視聴・録画機能についてだが、従来はソフトエンコードだったTVチューナカードが、夏モデルではハードウェアMPEGエンコーダを搭載することにより、映像品質と使いやすさが大幅に向上している。
 まずは気になる映像品質。VT900ではフレームサイズが最大720×480ドット、ビットレートはCBRで最大15Mbps(VBRでは最大10Mbps)でのTV録画に対応する()。従来モデルでは最大640×480ドットで、ビットレートは最大8Mbpsだったことを考えると、スペック、画質ともその差は歴然だ。設定はTV操作ソフト「SmartVision/TV」のオプションより「標準画質」「高画質」「長時間」「ユーザー設定」のいずれかを選択でき、通常はフレームサイズが720×480ドット、ビットレートが平均4Mbps(VBR)の標準画質を選択するのが無難だ。なお、ほかのプリセットに関しては表をご覧いただきたい。ユーザー設定では、MPEG2フォーマットにおいて希望する解像度、ビットレートを柔軟に指定できるほか、記録フォーマットにMPEG1(VideoCDクオリティ)を選択することも可能だ。


表 画質設定のプリセット内容
設定ビデオフォーマットフレームサイズビデオビットレート
標準画質MPEG2720×480ドット8Mbps(CBR)
高画質MPEG2720×480ドット平均4Mbps(VBR)
長時間MPEG2352×480ドット平均2Mbps(VBR)

画面1、2 SmartVisionによる映像品質の設定は、従来どおりプリセットから簡単に行える。また、ユーザー設定を選択した場合には、録画したいビデオの性質に合わせて記録フォーマットを柔軟に変更可能だ。

 使いやすさの向上については、MPEGデータのエンコードにCPUパワーが割かれなくなったことから、TVの視聴・録画を行いつつ同時に別の作業を行えるようになった。これを踏まえ、SmartVision/TVでも従来の表示モードに加え、ウィンドウ内にTVスクリーンを表示する「スリムモード」が新規搭載されている(図1、2)。
 また、記録型DVDドライブとの連携も考慮され、今回からSmartVision/TVで録画したビデオクリップを直接DVDメディアに出力できるようになった。これはユーリードのDVDオーサリングソフト「Ulead DVD MovieWriter for NEC」との連携機能で、録画したビデオをSmartVision/TVのメニューからワンアクションでDVD MovieWriterに渡せるようになっている。メニューの作成を省けば、わずか2ステップでDVDへの出力が行える。

 価格はオープンで、店頭での実売は30~32万円前後。TVもオリジナルDVD作成も――と欲張りたい方にお勧めのモデルだ。
 なお、NECでは2002年6月22日(土)~8月11日(日)の期間中にVALUESTAR/LaVieシリーズのPC本体をはじめ、ビデオキャプチャデバイスの「SmartVisionシリーズ」、ブロードバンドルータの「Atermシリーズ」、インクジェットプリンタの「PICTYシリーズ」の指定機種を購入したユーザーの中から、抽選で500名にギア付き折りたたみ自転車「すすめバザール2号」が当たるキャンペーンを行っている。詳細はhttp://bazar.biglobe.ne.jp/でご確認いただきたい。
 さらに、NECの製品情報Webサイト「121ware」では、アンケートに答えると抽選で3名に無線LAN対応ブロードバンドルータ「Aterm WBR75HワイヤレスLANセット」、10名に「バザールでござーる携帯ストラップ」が当たるキャンペーンを7月31日まで実施している。詳細はこちら(http://121ware.com/adviser/broadband/)をご覧いただきたい。

VALUESTAR T VT900/3Dの主なスペック
製品名 VALUESTAR T VT900/3D
CPU Pentium 4-1.8GHz
メモリ 256MB
HDD 120GB
光メディアドライブ DVDマルチ(DVD-RAM2倍速/DVD-R2倍速/DVD-RW等速/CD-R12倍速/CD-RW8倍速/DVD10倍速/CD32倍速)
通信 モデム&LAN
OS Windows XP Home Edition
モニタ ワイド17.5インチ高輝度TFT
Officeアプリ Office XP Personal

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