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Athlon用の小型ベアボーン2製品展示開始!ひとつはヒートパイプを採用!!

2002年05月24日 21時50分更新

文● 小磯

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 星野金属工業/ソルダムの製品に若干遅れて、小型キューブベアボーンPCに実績のある2社からもAthlonファミリ向け小型ベアボーンPCが登場予定。奇しくも24日から同時にアキバのショップ店頭で展示が始まっている。

Shuttle製ベアボーンPCは“ICE Technology”で静音性をうたう

SS40G
「SS40G」。サイズは200(W)×300(D)×185(H)mm

 9日の記事で紹介していた、GeForce2 MX相当のビデオコアを内蔵する“SiS740”チップセット搭載マザーボード「FS40」を搭載するShuttle製ベアボーンPC「SS40」は「SS40G」として登場予定。代理店であるエムシージェイから「Silent Cube-40G」として店頭に並ぶこととなりそうだ。“Silent”の由来はShuttleが“ICE Technology”(ICE:Integrated Cooling Engine)と呼ぶ、ハードウェアとソフトウェアによるCPU冷却システムにあり、Shuttleによればこれによって従来の小型キューブベアボーンPCとは一線を画す冷却性と静音性が得られるという。



CPU冷却システム

 ICE Technologyの根幹となるのはヒートパイプ構造のヒートシンクと8cm角の排気ファンだ。確認してみると排気ファンはかなりの高速モデルだが「特別に搭載したオンボードのチップを利用して、BIOSからファンの回転数を細かく設定可能」(Shuttle)。CPUの温度が一定以上に達した場合には設定値を無視して自動的に高速回転するようにもなっているとしている。また、ASUSTeKの“C.O.P.”などと同じようないわゆる“焼き鳥防止機能”も搭載しており、CPUが焼き切れる心配もまずないとのこと。



側面 ヒートシンク ヒートシンク
側面から。クーラー部分がかなりのスペースを占有しているヒートパイプ付きCPUヒートシンクBIOSから回転速度を調整できるというSUNON製の8cm角ファン。2.6Wということで、最大回転数はかなりのものだろう
電源仕様

 また、搭載する電源がベンダこそAchmeという耳慣れない企業製だが、Active PFCにも対応した静音タイプで、ただ電源を入れてみたとき、すなわち低負荷時の静音性は出色。SiS740上に搭載されるNorth Bridgeクーラーがかなりの音を発するのが残念だが、簡単に取り替えられるため、ダクトを用意するなどユーザー側で対処すれば、これまでにない静かさの小型キューブPCを組めるかもしれない。ただし冷却システムの取り回しはやや面倒で、CPUを取り付ける際には毎回電源ユニットを取り外す作業が必要だ。またZIFソケット周辺にコンデンサが立つレイアウトのため、ヒートシンクの着脱にはやや苦労しそうなのも残念なところではある。



上から
CPUクーラーを上から。ツメ(写真上)が奥まったところにあるため、ヒートシンクの着脱には苦労しそうだ
インターフェイス

 このほかの仕様は以前紹介したとおりで、サイズは先に登場している「SS50」(Cube-50)とほぼ同じ。フロントにUSB×2、IEEE1394×1、ライン出力×1、マイク入力×1と光デジタル出力×1を用意しているのが大きな特徴だ。リアにもUSB×2、IEEE1394×2、ビデオ出力×1、RJ-45×1などの端子を用意し、拡張スロットはPCI×2、DIMM×2。



展示中

 展示を始めたのはコムサテライト3号店で、同店では5月下旬から6月上旬入荷予定、予価4万9800円としてポップも貼りだしている。AthlonベースのベアボーンPCということを考えると、Pentium 4モデルよりも高価というのには割高感を感じるが、CPUクーラー部分にコストがかかったのだろう。これを踏まえてか、Shuttleではオマケとして16MBのUSBメモリカードを同梱する予定としている。なお、ポップの写真にあるのは今回登場したSS40Gとフェイス違いで、SS50に似たアルミ製のものを採用する「SS40F」。こちらが店頭に並ぶのはSS40Gより若干遅れるようだ。



恵安扱いの“おかもちベアボーン”にもAthlon用
今回はAGPスロット搭載せず

KCF-S768

 一方、高速電脳で週末限りの展示が始まったのは恵安扱いの“おかもちベアボーン”こと、Pentium 4用ベアボーンPC「KCF-S868」シリーズのAthlonファミリ対応版。ラインアップはフロントパネルがシルバー「KCF-S768」とブラックの「KCF-S768BK」の2種類があり、今回店頭展示が行われているのはKCF-S768だ。



PCIスロットとコントローラ
PCIスロット周辺。スロットはスリムタイプだ

 全体的な印象はKCF-S868とほぼ同じで、搭載するマザーボードはCFI製のSiS740マザーボード「CFI-S76」に変更。CFI-S76の仕様により、拡張スロットがPCI×1、DIMM×2と、KCF-S868最大の特徴となっていたAGPスロットが今回のKCF-S768では省かれているのが大きな違いと言えるだろう。また、インターフェイスにも変化があり、KCF-S768ではオンボードでIEEE1394×2、パラレル×1が用意される代わりにシリアルが1つに減ったほか、アナログ6ch出力が新たにサポートされた。また、フロントパネル側ではゲームポートやPS/2が省かれ、そもそもインターフェイスの位置が異なっている。



インターフェイス
オンボードのインターフェイスはPS/2×2、D-Sub15ピン×1、シリアル×1、パラレル×1、Sビデオ出力×1、コンポジットビデオ出力×1、IEEE1394×2、USB×2、RJ-45×1、アナログ6ch出力(もしくはライン出力×1、ヘッドホン出力×1、ライン入力×1)で、フロントに引き出されるインターフェイスはUSB×2、IEEE1394×1、ライン出力×1、ヘッドホン出力×1
CFI-S76
CFI-S76は235(W)×176(D)mmというサイズのマザーボード。このためケース内に若干の余裕が生まれている
同梱CPUクーラー

 AMDによるリテールCPUクーラーを装着できるとしながらも専用の高速電脳によると予価は4万5800円。AGPスロット分か、あるいはAthlon向けだからということか、Pentium 4用モデルよりも若干安めに設定されている。こちらは恵安によると、6月中旬の登場となる見込み。



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