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低電圧版Athlonに1GHzモデルが追加、一部ベンダ製PC用CPUの流出品?

2002年05月23日 22時53分更新

文● Jo_Kubota

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Athlon …-1GHz

 低電圧版Athlonとして今年の2月に登場した1.2GHzの「謎のAthlon」。登場から3カ月が経過し、一般的なAthlonファミリ向けマザーボードでは「Athlon 4」と認識されるものの、依然として正体不明となっているこのCPUシリーズに、突然1GHz駆動モデルが登場した。



AHL1000AUT3B
OPNは“AHL1000AUT3B”
裏面
1.2GHzモデル同様、ピンはAthlonファミリ互換
L1
L1は5本あり、Palominoコアだとわかる

 “Athlon …-1GHz”のOPN(Ordering Part Number)は「AHL1000AUT3B」で、これは1.2GHzの“AHL1200AHT3B”とよく似ている。“A”や“1000”、その直後の“A”と末尾の“T3B”からは、Athlonファミリに属する1000MHz駆動のCPUで、従来のAthlonと同じ90℃というThermal Spec(温度上限)となっている、L2キャッシュ容量が256KB、FSBが200MHzである製品だと判別可能。一方で、シリーズ名となる“HL”、そして1.2GHz版では“H”となり、1.2~1.5VとされていたVCoreが“U”となって、判断できなくなっている。もっとも1.5V以下ではあるだろうが。

 ここでおもしろい情報を入手した。今回登場した1GHz駆動のAthlonと同じOPNのCPUが一部ベンダ製PCでの搭載を確認できたというものだ。筆者が独自に入手した情報によると、昨年10月に登場したソニーの「VAIO J」(型番:PCV-J21MGL5)のCPUは今回登場したCPUとまったく同一のOPNを持っていた。そこで当該PCのカタログを見てみると、そのCPU表記は「3DNow!プロフェッショナルテクノロジー1GHz(1000MHz) AMD Athlon プロセッサー」。“XP”でも“MP”でもない“Athlon”というわけだ。断言はできないが、以上の情報を総合すると今回の1GHz駆動版AthlonはPCベンダ用OEM向け製品が流出してきたと考えるのが妥当だろう。

 ごく少量入荷した高速電脳では1万3800円で販売中。Athlon XP 1500+よりも若干安く、Duron-1.3GHzよりも若干高いという位置付けだ。低発熱でDuronよりも高性能ということを考えると、1.2GHz版同様、今回も明日1番で完売となりそうだ。ただし、ピン互換のマザーボードだからといって動作保証があるわけではないため、“人柱”になる覚悟が必要なのは言うまでもない。



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