実際の撮影においては動画デジカメの愛称のとおり、連写(1600×1200ドットで15コマ/秒、最大15コマ)や動画撮影(640×480ドット、10コマ/秒、QuickTime形式)などの機能が強力なので、幅広い応用が効く製品だ。撮影結果に関しては、とくに画像補間の精度が上がっていることに気が付く。MZ1のピクトライズ300やAZ1のピクトライズ800(400万画素CCDを800万画素相当まで補間)では補間に起因するノイズが目立ったが、MZ2では多少改善されている。細かな部分ではまだまだ補間ノイズが見受けられるものの、グラデーション部などのざらつきはかなり減少した。
写真4 撮影サンプル1。ピクトライズ300による補間画像(1496×2000ドット、左)とピクトライズ300をOFFにした画像(1200×1600ドット、右)をそれぞれ640×480ドットでトリミングしたもの。同倍率で拡大しているため補間画像のほうが被写体は大きくなっているが、細部にざらつきが生じている。 |
写真5 撮影サンプル2。ワイドレンジショットをONにした画像(左)とOFFにした画像(右)。両画像ともに2000×1469ドットの元画像を掲載用に640×479ドットにリサイズしている。とくにワイドレンジショットによってハイライト部の白~明るいグレーへの階調がきれいに残っている。 |
写真6 撮影サンプル3。元画像は1600×1200ドットだが、480×640ドットにリサイズ(左)とトリミング(右)したもの。暗い部分の解像感が足りないようにも思えるが、不自然な輪郭強調は少ない。 |
ピクトライズ300やワイドレンジショット、リアルカラーイコライザなどといった機能が大きくうたわれている本機だが、連写や動画に強いのも魅力であり、シャッター速度優先/絞り優先/フルマニュアルという露出制御も行えるなど機能的な不満は少なく、スローシャッターノイズリダクションと長時間露光が欲しい程度だ。高画素化とともに200万画素クラスは入門者向け低価格機として機能が抑えられた製品が多いものの、あえて200万画素クラスCCDでの画質と機能を追及しているのには好感が持てる。
DSC-MZ2の主なスペック | |
製品名 | DSC-MZ2 |
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撮像素子 | 1/1.8インチ有効195万(総211万)画素CCD |
レンズ | 光学2.8倍ズーム、f=7.25~20.3mm(35mmフィルムカメラ換算35~98mm)、F2.8(広角側) |
記録画素数 | 2000×1496(補間)/1600×1200/640×480ドット |
記録メディア | CF TypeI/II(microdrive対応) |
液晶モニタ | 1.8インチ低温約11万画素 |
シャッター速度 | 16~1/1000秒(静止画)、1/10~1/10000秒(連写) |
絞り | 2.8/3.8/5.0/8.0(広角側) |
インターフェイス | USB、AV出力、DC入力 |
電源 | 単3ニッケル水素充電池(付属)×2本 |
本体サイズ | 106(W)×41(D)×63(H)mm |
重量 | 約230g |