BHAからリリースされた「B's Menuet」は、PCで音楽を楽しむためのさまざまな機能が1本に集約されている。各種圧縮フォーマットのエンコードや再生、オリジナルCDの作成といった基本的な機能から、波形編集ツールやラベルデザインソフトまで内容は豊富だ。
MP3PRO形式をはじめ
多様なフォーマットに対応
図1 MP3PROでエンコードを行う際の設定画面。ビットレートは固定と可変が選べ、固定の場合は24~96kbpsからビットレートを選択することになる。 |
実際にB's Menuetでエンコードした64kbpsのMP3とMP3PROを聴き比べてみると、ハッキリと音質の差を感じる(エンコードエンジンはFraunhofer IIS製)。64kbpsのMP3では、カーテン越しのスピーカから聞こえるようなこもった音になってしまうが、MP3PROならはるかにクリアに聞こえる。MP3のビットレートを2倍(128kbps)にした場合でも、96kbpsのMP3PROならまったく引けを取らない。CDクオリティで記録するなら、MP3PROではこの96kbpsがひとつの目安となる。ちなみに低ビットレートに強いWMAとMP3PROを64kbps同士で聴き比べると、わずかにMP3PROのほうが再現域が広い印象を受ける。
図2 「B's Menuet」のメインウィンドウで、イコライザーを表示させたところ。イコライザはいくつかのプリセットが用意されているほか、自分で登録することもできる。 |
図3~5 スキンがユニークなのも特徴の1つ。標準で9種類が用意されている。 |
プレーヤとしての機能を見てみると、イコライザの搭載やスキンでのインターフェイスの変更(図3~5)といった基本的なものに加え、「Winamp」の再生プラグイン(※1)に対応という特徴を持っている。Winampは最もメジャーなMP3プレーヤなだけに、さまざまなプラグインがインターネット上で公開されている。それらを活用できるのは大きな利点だ。
また、CD-R/RWのライティングソフトで定評のある同社らしく、CD-RWドライブを利用した音楽CDの作成機能が充実している。CD TEXT形式での曲名の書き込みやトラック間の無音部分の時間の設定、さらにクロスフェードで間をあけずに曲が連続再生されるような設定も行える。MP3形式での書き込みやCDのバックアップ、通常のデータの書き込みも可能だ。
図6 「B's Wave Editor」でフランジャーの効果を設定しているところ。WAVEはもちろん、MP3などを読み込めるほか、ライン/マイク入力端子から取り込むこともできる。 |
MP3PROへの対応に充実したCD-Rライティング機能、そして強力なサウンド編集ソフトをバンドルと、トピックの多い製品に仕上がっている。MP3環境を一から構築したい向きにはお勧めのパッケージだ。
B's Menuetの主なスペック | |
製品名 | B's Menuet |
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OS | Windows 98/Me/NT 4.0+SP6以上/2000/XP |
CPU | Pentium-266MHz以上 |
HDD | 25MB以上 |