使用してみて、まず気付くのがAF速度の向上だ。他社のデジタルカメラに比べればまだ若干遅い印象を受けるものの、まずまず実用域と言えるだろう。全体的な処理速度が速くなったのと液晶の視認性が向上したこともあって、使い勝手は大幅に良くなった。画質に関しては、昨今の彩度強調が主流のデジタルカメラの中では鮮やかさは足りないようにも感じるが、再現色を重視する人には向いている仕上がりだ。
撮影サンプル2。28mmという広角側は、その場所の雰囲気(広さ/狭さ)を伝えやすい。元画像は2560×1920ドット。 |
撮影サンプル3。200mm相当の望遠は、あまり近寄れない被写体に対して威力を発揮する。元画像は1920×2560ドット。 |
撮影サンプル4。解像感はなかなかのもので、さすが500万画素機という印象を受ける。背景のボケの部分がざらつきやすいが、強いノイズ平坦化処理を行うデジタルカメラでは逆にのっぺりとするため、好みが分かれるところだ。 |
撮影サンプル5。同社のデジタルカメラは色あいが地味という印象もあるが、十分な光量下ではすっきりとした色合いが気持ちいい。また、標準でレンズフードが付属するため、このような逆光でもハレーションを起こしにくい。 |
28mmからという広角側にも強いズームレンズを始め、DiMAGE 7/7iの持つスペックはカメラユーザーにとって魅力が高い。7iは初代の問題点をきっちりと洗い出して改善しており、かなり強力な製品に仕上がっている。
なお、DiMAGE 7にもファームウェアアップグレード(6000円)が提供される。AF速度はDiMAGE 7の1.5倍になるほか、連写速度の向上や高速連写モードの追加、ダイレクトマニュアルフォーカスやリアルタイムヒストグラムなどが可能になる。DiMAGE 7iの速度アップは画像処理LSIの変更も貢献しているので、DiMAGE 7iと同じになるわけではないが、DiMAGE 7ユーザーはぜひアップグレードしておこう。
DiMAGE 7iの主なスペック | |
製品名 | DiMAGE 7i |
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撮像素子 | 2/3インチ有効495万(総524万)画素CCD |
レンズ | 光学7倍ズーム、7.2~50.8mm(35mmフィルムカメラ換算28~200mm)、F2.8 |
記録媒体 | CF TypeII(microdrive対応) |
記録画素数 | 2560×1920/1600×1200/1280×960/640×480ドット |
液晶モニタ | 1.8インチ低温ポリシリコンTFT(11.8万画素)/0.19インチ反射型強誘電液晶(液晶ビューファインダ、22万画素相当) |
動画記録 | 320×240ドット(最大60秒)、MotionJPEG準拠 |
インターフェイス | USB、AV出力、DC入力 |
電源 | 単3電池×4本(アルカリ乾電池、ニッケル水素充電池) |
本体サイズ | 117(W)×112.5(D)×90.5(H)mm |
重量 | 525g(本体のみ) |
競合製品レビュー
富士写真フイルム「FinePix S602」レビュー | ミノルタ「DiMAGE 5」レビュー | オリンパス光学工業「CAMEDIA E-20」レビュー | ||