昨年6月に史上初のデュアルAthlon MPマザーボードとして登場したTyan製の“AMD-760MP”マザーボード「Thunder K7」。その後継製品で、同社製の「Tiger MPX」をはじめ、現在主流となっているデュアルAthlon MPマザーボードと同じ“AMD-760MPX”を搭載した「Thunder K7X」(型番:S2468)がアキバに登場した。USER'S SIDE本店が6万2800円で販売を開始している。
Thunder K7Xの特徴は、South Bridgeに“USBまわりなどのバグ修正版”と言われる“B2”リビジョンの“AMD-768”を搭載し、Thunder K7ではサポートしていなかった64bit/66MHz PCIをサポートしたこと。B2リビジョンのAMD-768が登場するのを待って投入してきたようにも見え、そうだとするとB1リビジョンのAMD-768にはハイエンドマザーボードに採用できないほど不安があったということになるが、いずれにせよベースとなる仕様はTiger MPXとまったく同じというわけだ。拡張スロット構成もAGP Pro×1、64bit/66MHz PCI×2、32bit/33MHz PCI×4、DIMMスロット×4で、Tiger MPXと同じ。ただし、64bit/66MHz PCIスロットのうち片方は3.3V/5Vのユニバーサル仕様となっており、2本とも3.3VのTiger MPXよりも利用できるカードの幅は若干広がっている。
このほかベースとなる仕様はThunder K7を踏襲しており、オンボードで“RAGE XL”を搭載し、3Com製のネットワークコントローラを2個用意するサーバ向けの仕様はまさに上位モデル。24ピンのATXと8ピンのコネクタによる専用規格「ATXGES」に準拠する電源でしか動作しない特殊な仕様もこれまでどおりだ。Thunder K7でよほどトラブルがあったのか、マニュアルでは他の箇所の倍以上ある大きなフォントで、ATXGES電源以外は決して用いないよう警告されている。
外部インターフェイスもThunder K7を踏襲 | ATX24ピンがAGPスロットと干渉しそうな場所に配されているレイアウトもこれまでどおり | マニュアルとは別の取り付けマニュアルでもATXGES規格のみの対応が強調されている |
なおラインナップにはThunder K7同様Ultra160 SCSIコントローラをオンボードで搭載するモデルもあり、そのモデルでは3.3Vの64bit/66MHz PCIスロットをZCR(Zero Channel RAID)カード用スロットとして利用できるようになっている。USER'S SIDE本店によると、早ければ来週にもSCSIコントローラオンボード版が入荷するようだ。ハイエンドユースという意味では、こちらのオンボードSCSI版が本命となるかもしれない。
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