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日立と米IBM、ストレージ分野で戦略的提携――HDD事業を統合

2002年04月17日 14時19分更新

文● 編集部

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(株)日立製作所と米IBM社は17日、ストレージ分野で戦略的提携を行なうことで合意したと発表した。両社は、次世代のストレージソリューション分野においても、オープンスタンダードに基づく新技術を共同で研究開発する。

具体的には、複数のRAID(Redundant Array of Independent Disks)システムを仮想的に1つのシステムとして利用できるようにする“バーチャリゼーション”を共同開発するほか、マルチベンダー環境下での相互接続性の向上とオープン化の一貫として、ストレージ管理の標準基盤“CIM(Common Information Model)”を共同開発する。また、HDD事業では、両社の事業部門を統合し、新会社を設立する。出資比率は、日立が70%、IBMが30%で、本社は米カリフォルニアのサンノゼに置くとしている。

日立の桑田副社長は「競争が激化するこの業界において、世界のリーダーでなければ事業を続ける意味はなく、今回の合弁会社から生み出される強いHDDと、それをベースにしたRAIDシステムを活用し、日立はストレージソリューション事業におけるリーダーをめざします」と述べている。また、IBMのニコラス・ドノフリオ(Nicholas Donofrio)上級副社長は「オープン・スタンダードの促進に向けた提携により、技術革新が加速するとともに、より強力な効率性の高いストレージ・システムおよびネットワーキング技術を企業向けに提供することが可能になります。オープン性の低いシステムを提供する企業は取り残されるリスクが高まります。一方で、HDD事業を取り巻く環境は大変に競争が厳しくなっています。こうした中で、勝ち組となるのは、技術優位性の高い、グローバルに事業を展開する企業です。今回の合弁会社は、まさにそれをめざすものです」とコメントしている。

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