ソニー(株)は17日、バイオシリーズでは世界最小/最軽量モデルとなる新バイオノートシリーズ“バイオU”、およびバイオノートとしては初めてTV録画予約ソフト『Giga Pocket』を搭載した“バイオC1”を正式発表した。いずれも、3月11日のバイオ新製品説明会で開発予告され話題になっていたモデルだ。
バイオU『PCG-U1』は、“ユビキタスネットクライアント”をコンセプトとしたWindows XP搭載ノートパソコン。毎日持ち歩ける高性能モバイルマシンを目指したという。
バイオU『PCG-U1』。本体サイズは幅184.5×奥行き139×高さ30.6mm、重量は820g |
駅のホームや街角など、どんなシチュエーションでも利用できるよう、両手で本体を持ったまま操作できる“モバイルグリップ・スタイル”を採用している。モバイルグリップ・スタイル実現のため、携帯電話のように親指で文字入力が可能な入力予測変換機能“ThumbPhrase(サムフレーズ)”を搭載、本体キーボード上のThumbPhraseボタンを押すとThumbPhraseソフトが起動し、キーボード左側にある親指入力対応キーボードと、本体右側のジョグダイヤルにより、パソコン本体を持ったまま文字入力が行なえる。
さらに、PDAのようにサスペンド・レジューム操作が行なえる“スタンバイ”ボタン、1回押すだけで画面解像度が1024×768ドットから800×600ドットに切り換わる“ZOOM IN”ボタンを装備する。
両手でマシンを持ったまま操作できるという“モバイルグリップ・スタイル”。長時間持っても疲れないグリップ感を実現したという。キーボード左側のオレンジ色の印字がある部分が親指入力対応キーだ |
付属ソフトとして、電子書籍閲覧ソフト『Adobe Acrobat eBook Reader 2.2』をプレインストールする。バイオUオリジナルの機能としてジョグダイヤルに対応、電子書籍のページをジョグダイヤルでめくれるようになっている。
また、他マシンとのデータのやり取りを1つのマウスで行なえるユーティリティー『FlyingPointer』を搭載する。i.LINKやEthernetなどでバイオUと他のマシンをネットワーク接続し、FlyingPointerを起動して接続先マシンを指定すると、2台のマシン間でPeer-to-Peerによるデータのやり取りが行なえる。一方のパソコン画面上で送信したいファイルを選択し、画面端に向かってドラッグ&ドロップすると、マウスカーソルが消え、もう一方のパソコン画面端に表示されるという、画面から画面へマウスカーソルが突き抜けるような操作性が特徴となっている。
そのほか、さまざまな場所で快適な通信が行なえるよう、128kbps/64kbps通信カードに対応している。推奨通信カードはDDIポケット(株)のAirH"Card『AH-G10』(128kbps対応)。なお、『PCG-U1』は通信モデムを搭載していない。モデムなしモデルはバイオシリーズでは初めてという。
『PCG-U1』は、CPUにCrusoeプロセッサー(TM5800-867MHz)を採用し、256MBのメモリー(SDRAM)と、20GBのHDD(Ultra ATA/100)を搭載する。グラフィックスアクセラレーターはATI MOBILITY RADEON-Mで、8MBのビデオメモリーを内蔵、6.4インチXGA対応TFTカラー液晶ディスプレー(1024×768ドット/1677万色)を装備する。
PCカードスロットはTypeII×1(CardBus対応)で、ポインティングデバイスは、ワイドスティック式ポインティングデバイスとバックボタン付きジョグダイヤル。キーボードは約14mmピッチ/キーストローク約1.5mmの84キー。外部接続端子は、USB×2、i.LINK(S400)、ネットワークコネクター(100BASE-TX/10BASE-T)、マイク入力、ステレオヘッドホン出力、バイオ関連製品用DC OUT(電源供給)端子、ディスプレーアダプター専用端子、マジックゲート対応メモリースティックスロット。
バッテリーはリチウムイオンバッテリー。バッテリー駆動時間は、バッテリーパック(S)使用時で2.5~4時間。本体サイズは幅184.5×奥行き139×高さ30.6(バッテリー装着部は46.1)mm、重量は820g(バッテリーパック(S)装着時)。OSはWindows XP Home Edition。
4月27日発売で、価格はオープンプライス。編集部による予想小売価格は15万円前後。