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Palm m130

Palm m130

2002年05月31日 13時55分更新

文● 田中 裕子

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Palm m130

パームコンピューティング

オープンプライス

パーム コンピューティングから久々の新製品が登場した。「Palm m130」は根強い人気のあるm100シリーズの筐体に、カラー液晶とSDカードスロットを搭載したPalmシリーズのエントリ向けモデルである。

 m130は、Palmシリーズの低価格ラインナップm100シリーズの最新モデルだ。m100シリーズは、丸みのあるかわいらしい筐体が特徴的で、フェイスプレートを交換して着せ替えを楽しんだり、フリップカバーの窓からワンタッチで時刻を確認できる「クロック」といった楽しい工夫が盛り込まれていた。m130はこのm100シリーズの魅力をそのまま残し、液晶をカラー化してSDカードスロットを搭載したモデルだ。基本スペックに関しても、DragonBall VZ-33MHzを搭載し、OSを最新のPalm OS 4.1日本語版に変更するなど、上位機種であるm505とほぼ同等になっている。

ローレゾながら、視認性のいい液晶

 本機でまず注目したいのがカラー化された液晶である。m130には6万色表示に対応したバックライト付き半透過型STN液晶が採用されている。バックライトの明るさは電源ボタンの長押しで2段階に切り替えられるので、屋外の強い日差しの下で使用する際にはバックライトの輝度を少なくし、バッテリ消費を節約することができる。上位機種のm505は常にフロントライトがオフの状態で起動するため、暗所ではその都度バックライトをオンにしないといけないが、本機は電源をオフにした時点でのバックライトの設定を記憶/再現することができる。室内で、電源のオンオフを繰り返す場合などに便利だ。

 液晶の明るさは、フロンライト付き反射型液晶のm505よりも明るく、バックライト付き半透過型TFT液晶を採用した「CLIE PEG-T600C」よりも暗い。ただし、晴れた屋外では、液晶がm505やPEG-T600Cに比べかなり暗めになるため、屋外で使用することが多い人は購入前にこの点を考慮した方がいい。筆者は液晶の色味が若干青みがかっている点も気になったがこれは好みの問題もあり、一概に善し悪しを判断できない。

図1、2 m505との液晶輝度比較。バックライトをオンした状態では、上位機種のm505よりもむしろ画面が明るいが、半透過型液晶を搭載したm130は、反射型液晶のm505と違い、直射日光など強い光の下では、写真のように視認性が落ちる。どんなシチュエーションでも視認性がいいという点ではm505の方が上だろう。

 Palm OSの標準的な解像度は160×160ドットだが、日本では漢字や地図の表示に強い「ハイレゾ液晶」(320×320ドットまたは320×480ドット)の人気が高い。m130の液晶はPalm OS標準の「ローレゾ」タイプだが、液晶の表示領域そのものがm505の70%程度と小さく(m505が約55mm角、m130が約46mm角)、1ドットあたりのサイズがきめ細かくなるぶん、文字のギザギザがあまり目立たない。表示領域の縮小は、スペックダウンと思われがちだが、実はメリットにもなるのだ。

 バッテリは、m105の乾4乾電池×4本から内蔵型のリチウムイオン充電池に変更されている。「BatteryBench」(作者:山田達司氏、フリーソフト)というテストプログラムを使い、バックライトの輝度を上げた状態で連続使用時間を測定したところ、約4時間20分動作するという結果を得た。これは同一条件で測定したm505の5時間20分に比べて約1時間短く、カラー化に伴い、Palmデバイスの魅力のひとつであるバッテリの持ちが多少犠牲になってしまったが、本機が想定する用途が1回の使用時間がそれほど長くないPIM中心である点を考えるとまずまずのバランスと言える。

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