コーレル(株)は12日、日本法人設立および今後の製品戦略に関する説明会を行なった。
2001年10月末にカナダのコーレル社と米マイクログラフィックス社が合併、それに伴い米マイクログラフィックスの日本法人であったマイクログラフィックス(株)がコーレル(株)に社名変更し、コーレルの日本法人として展開することとなった。新会社登記は1月16日付で完了したという。
カナダのコーレル社エグゼクティブバイスプレジデントのGary J. Klembara(ゲーリー・クレンバラ)氏「今回の買収により営業拠点を各地に分割した。顧客に対しよりよいサービスを提供できるだろう |
コーレル(株)代表取締役の若松勉氏。コーレル(株)は日本のほかに韓国市場も担当する。「日本と韓国の市場におけるコーレル製品の売上拡大を目指す」 |
コーレルは今後、コーレルのソフトウェア製品(旧コーレル製品と旧マイクログラフィックス製品)のローカライズ、販売、サポートを行なう。合併に伴い取り扱う製品が増えたため、“ホーム&スモールビジネスユーザー向け製品”“クリエイティブユーザー向け製品”“企業ユーザー向け製品”という3セグメントに分け、ホーム&スモールビジネスユーザー向け製品を“Corel”、クリエイティブユーザー向け製品を“procreate”、企業ユーザー向け製品を“deepwhite”というブランド名で展開していくという。
Corelシリーズは、旧コーレル製品を中心とした製品群で、グラフィックスソフト『CorelDRAW』や3D景観ソフト『Bryce』などが含まれる。また、旧マイクログラフィックス製品であるドローイングツール『Designer』や画像編集ソフト『PicturePublisher』などもCorelブランドで提供するという。
procreateシリーズは、プロのクリエイター向け製品群で、ペイントツール『Painter』や、マスキングプラグイン『KnockOut』、エフェクトプラグイン『KPT effects』などが含まれる。deepwhiteシリーズは、企業向け製品群で、ワープロソフト『WordPerfect』や、企業プロセス管理ソフト(EPM製品)『iGrafx』シリーズなどが含まれる。
なお、これらの製品は基本的に代理店パートナーを通じて販売するが、企業など一部の重要顧客に対してはダイレクトセールスも行なうとしている。代理店パートナーは、グラフィックス製品が丸紅(株)およびメディアヴィジョン(株)、EPM製品が富士通(株)と(株)サンプランニングシステムズとなっている。
また同社は、グラフィックスソフトのスイートパッケージ製品『CorelDRAW ESSENTIALS 日本語版』を発表した。5月発売で、価格は1万9800円。発売元はメディアヴィジョン。
CorelDRAW ESSENTIALSは、グラフィックスソフト『CorelDRAW 9』と、フォトレタッチソフト『Corel PHOTO-PAINT 9』をWindows XPに対応させ、従来より低価格で提供するもの。機能は既存のCorelDRAW9/Corel PHOTO-PAINT 9と同じで、ほかにスクリーンキャプチャーユーティリティー『Corel CAPUTER 9』、メディアアセットマネージメントツール『Canto Cumulus Desktop LE 5.0』などが付属する。対応OSは、Windows 98/Me/2000/NT4.0/XP。
『CorelDRAW ESSENTIALS 日本語版』で提供される『CorelDRAW 9』の画面。Windows XPに対応する |
『Corel PHOTO-PAINT 9』の画面 |
さらに同社は、今後のリリース計画として、『Corel Designer 9』を6月に、『CorelDRAW 11』を秋に発売するとしている。『CorelDRAW 11』はCorelDRWAの最新版、『Corel Designer 9』は既存の『Designer 9』をCorelブランドとしてリニューアルしたものとなっている。
また、EPM製品の最新版として、ビジネスダイアグラム作成ソフト『iGrafx FlowCharter 2002』、業務プロセス管理ソフト『iGrafx Process 2002』、6シグマ(エラーやミスの発生確率が100万分の3~4回)に対応した分析レポートが可能な業務プロセス管理ソフト『iGrafx Process for SixSigma 2002』、iGrafx FlowCharter/Processで作成したドキュメントを管理するサーバーアプリケーション『iGrafx Process Central 2002』を秋にリリースするという。