このページの本文へ

マイナスイオンの力で高音質に!? ナゾめいたイヤホン用音質向上チューブ

2002年04月10日 00時00分更新

文● 小磯

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷
イオミック

 53歳の会社役員(元クラリネット奏者)も「携帯用再生機では音質が悪く聴きづらいが、これを付ければ忠実で自然な音質が再現された」と絶賛。
 ……という、なんともアヤしげなコピーが躍る音質向上アイテムが登場した。現在、通販番組や通販広告のそこかしこで「EMS」「トルマリン」と並んでその名前をよく耳/目にする「マイナスイオン」の力で、イヤホンの音質を劇的に改善するのだという。



特許出願中
イオミックの説明。特許出願中だという

 製品名は「イオミック」。企画・総発売元のジョイ・クリエイトによるパッケージ裏の説明によれば、イオミックとは「常時マイナスイオンを発生させる特殊なセラミクス(特許出願中)を織り込んだチューブ状のノイズカットアイテム」。同社が「日本繊維性イオン協会」のイオン測定室で測定したところ、イオミックには静止状態で1立方センチあたり1209個のマイナスイオンを計測できたそうで、このマイナスイオンがイヤホンケーブルの中にある静電気ノイズを減少させ、音質を向上させるとしている。パッケージでは続いて続いて冒頭で挙げたような音楽関係者(?)たちの賞賛の声がいくつか紹介されているのだが、この展開は通販番組や通販広告そっくりだ。



試聴モニターの声 萩原健太氏
試聴モニターの声として紹介されている4名のコメントが紹介されているなお、パッケージの最後には音楽評論家・萩原健太氏によるコメントも
ロングタイプ
ショートタイプ
イオミック。ショートタイプの写真を見ると分かるように、ケーブルを挟んで使う仕様だ

 さてこのイオミック。正体は12×12mm角のゴム状チューブで、長さ50mmのロングタイプと12mmで立方体型のショートタイプがパッケージに収められている。使い方は簡単で、ロングタイプはポータブルプレーヤ本体に近いところ、ショートタイプはイヤホン本体に近いところでそれぞれケーブルを挟み込むだけ。

 入荷し、2380円で販売を開始している高速電脳では実際に試したそうで、同店によれば、3人が試聴したところ、2人は「柔らかくなった」と感じ、1人は1曲目では変化を感じず、2曲目で「“変化”は感じた」という。たしかに静電気によるノイズは高音部を中心に音質へ悪影響を及ぼすため、静電気を減衰させれば、音質が改善する可能性はあるが、効果については不明で実際に試してみるほかない。ポータブルプレーヤだけでなく、ワンルームのアパートに住んでいて、深夜にゲームなどをする際ヘッドホンを愛用しているという人で、人柱になる覚悟もあるなら、試してみてはいかが?

【取材協力】

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

ASCII.jpメール アキバマガジン

クルマ情報byASCII

ピックアップ