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青山プランニングアーツ、2画面の動画を利用するプレゼンテーションツール『CYBER VISION Ver.2.0』を発表

2002年04月01日 20時55分更新

文● 編集部 田口敏之

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(株)青山プランニングアーツ(APA)は3月28日、2画面の動画を利用するプレゼンテーションツール『CYBER VISION(サイバービジョン) Ver.2.0』と、その作成ソフトウェア『CYBER VISION POWER BUILDER(サイバービジョンパワービルダー)』を開発し、企業向けに販売を開始すると発表した。販売は同社のパートナー企業である、富士通機電(株)、伊藤忠テクノサイエンス(株)、(株)メトロ、(株)電通フューズの4社を経由して行なう。年内には販売を開始する予定。また近日中に、機能と利用期間を限定した試用版を、同社ウェブサイト上より配布する予定。

CYBER VISION Ver.2.0
CYBER VISION Ver.2.0。中央の窓がメイン画面で、右側の窓がサブ画面。左上の4つの窓が、コンテンツを切り替える“メインチャンネル”で、下に並んでいるのが、動画や書類などにリンクが貼られた“プリセットチャンネル”

CYBER VISIONは、2画面で再生する動画を軸としたプレゼンテーションツール。メイン画面の動画で商品紹介を行なうのと同時に、サブ画面でCMの動画を再生するといったプレゼンテーションが可能。同社が会場で発表したプレーヤーは、メイン画面を中央に大きく、サブ画面を右側に小さく表示するというものだったが、プレーヤーのデザインは自由に変更が可能という。動画の表示画面をクリックすれば、メイン画面とサブ画面の映像を入れ替えることもできる。また、プレーヤーにはプレゼンテーションのコンテンツを複数プリセットでき、コンテンツは“メインチャンネル”と呼ばれる数字が書かれた小窓をクリックすれば切り替えが可能。メインチャンネルは、最大20チャンネルまで設定できる。

メインチャンネル。コンテンツの切り替えが可能
メインチャンネル。コンテンツの切り替えが可能

また、プリセットされたコンテンツごとに、“プリセットチャンネル”と呼ばれるリンクボタンが設けられている。これをクリックすれば、コンテンツに関連づけられた、Microsoft OfficeファイルやPDFファイルなどを呼び出したり、ウェブサイトへ直接アクセスできる。これにより、動画と各ドキュメントを連動させてプレゼンテーションを行なえる。

サブチャンネル。動画のほか、さまざまなドキュメントを直接呼び出せるリンクを貼り付けられる
サブチャンネル。動画のほか、さまざまなドキュメントを直接呼び出せるリンクを貼り付けられる

ソフトはJavaとXMLで構築されている。今回発表されたVer.2.0からは、Javaアプレット準拠の拡張モジュールにも対応しており、動画や静止画のほか、グラフ表示やゲームなどの機能を追加できるようになった。動画の再生は、QuickTimeとJML(Java Media Framework)に対応しており、Ver.2.0からは、QuickTimeによるストリーミングの再生に対応する。CYBER VISION本体のファイルサイズは約150KB程度となっている。

CYBER VISION POWER BUILDER
CYBER VISION POWER BUILDER

CYBER VISIONのコンテンツを作成するためのソフト、CYBER VISION POWER BUILDERでは、再生したい動画や静止画、HTML文書などの素材を、ドラッグ&ドロップで選んでゆくだけで作成できるようになっている。対応する素材ファイル形式は、動画がMPEG-1とQuickTime形式。静止画や書類の対応形式は、コンテンツを再生するパソコンに依存する。

CYBER VISIONとCYBER VISION POWER BUILDERは、Windows 98/Me/2000/XP、Mac OS X 10.1以降に対応する。対応動作環境は、Windowsパソコンの場合、CPUがPentium III-500MHz以上、メモリーが128MB以上必要。Macintoshの場合、CPUがPower PC G4-350MHz以上、メモリーが192MB以上。このほか、QuickTime 5.0.2以降が必要となる。

プレーヤーのデザインも自由に変更できる
プレーヤーのデザインも自由に変更できる

発表会では、メイン画面で本の朗読の動画を流し、同時にサブ画面に手話の動画を表示するコンテンツや、メイン画面とサブ画面で旅館のCMを流し、サブチャンネルに現地情報のウェブサイトや宿の予約行なえるサイトへのリンクを貼ったコンテンツなど、CYBER VISIOMを用いた、さまざまなデモンストレーションを行なった。CYER VISIONのコンテンツは、CD-ROMなど各種メディアに収録しての配布や、タッチパネル式のキオスク端末での利用などが見込まれている。

同社代表取締役の尾中昭文氏
同社代表取締役の尾中昭文氏

同社代表取締役社長の尾中昭文氏は、今回のVer.2.0について「APAは、元々は映像制作が中心で、コンテンツの制作やウェブの制作などを事業として取り扱っている。そのため、我々が作るソフトは、コンピューターソフトウェアハウスが作るソフトとは、少々異なった部分があるかも知れない」

「CYBER VISIONのコンセプトは、私の70歳の母親でも操作できるようにする、というところにある。そのため、誰もが使える、ワンクリックによる分かりやすいインターフェースを導入した。高齢者から子供まで、多くの人たちが感動できるコンテンツ作りと、使って良かったと言ってもらえるようなデザイン作りに努めている」

「今後は、ブロードバンドに対応できる、あらゆるサービスを提供したい。ブロードバンドならではのコンテンツビジネスというところで、コンテンツのノウハウを生かしたコンサルティングサービスに、弊社を位置づけていきたいと考えている」と語った。

APAとパートナー各社は、2003年度(1~12月)までに、10億円の売り上げを見込んでいる。

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