タワー型PCに取り付けたら、その重さでケースとマザーボードを支えるスペーサが折れた――
テストし、入荷を取りやめたというショップがそう指摘する“いわくつき”のCPUクーラー「CNPS6500A-Cu」が登場した。扇形のCPUクーラーで知られる韓国Zalman Tech製で、Pentium 4/Xeon用である同製品の形状は先に登場した「CNPS6500A-AlCu」と同じ。しかし、従来製品がヒートシンク部にアルミと銅を採用して440gまで軽量化しているのに対し、CNPS6500A-Cuではフィンすべてに銅を採用。これにより、なんと倍以上、900gを超える超重量級のヒートシンクになってしまっているのである。
フィンが全銅である以外は、先日登場したCNPS6500A-AlCuと同じ仕様だ | CNPS6500A-AlCu(左)との比較 |
実際に秤に乗せてみると、937gを示した |
Zalmanのウェブサイトによるとその重量は914gだが、実際に計量したところではそれよりもさらに重い937g。マザーボードに与える重量負荷もかなりのものになるだろうことは容易に想像できる。実際にスペーサが折れるかどうかはともかく、タワー型で用いるにせよデスクトップPCで利用するにせよ、937gの重さがマザーボードやスペーサ、CPUに致命的な負荷をかけすぎないよう、ユーザー側で工夫する必要があるだろう。これまでのZalman Tech製クーラーとは違い、初心者向けでは決してない。
従来製品同様、銅のフィンも表面が波打っている | フィンの一部が直接CPUと接する仕様もこれまでどおり。なお、フィンは目測で52枚 | ヒートシンク裏面 |
従来製品で貼られている代理店シールがない。初期不良のみの交換となる |
このような事情もあり、Zalman Tech製品を扱う代理店の取り扱い外。7980円で販売中のCUSTOMオリジナル輸入製品という扱いになっており、すべてを理解した上で購入する人柱向けの一品となっている点は要注意だ。ただし、Zalman Techの扇形CPUクーラーはその冷却能力に実績があるだけに、一段上の冷却能力を狙って、自己責任の上で試してみる価値はあるかもしれない。
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