このページの本文へ

ラシージャパン、Mac OS専用のバックアップソフト『SilverKeeper』を発表――無償で提供

2002年03月26日 21時17分更新

文● 編集部 田口敏之

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

ラシージャパン(株)は22日、21~23日にかけて開催された“Macworld Conference & Expo/Tokyo 2002”に合わせて、Macworldの会場近くで報道関係者向けのブリーフィングを行ない、Mac OS専用のバックアップソフト『SilverKeeper(シルバーキーパー)』を発表した。対応OSは、Mac OS 9以上、Mac OS X 10.1.2以上。ウェブサイト上で無償で提供する。

『SilverKeeper』
『SilverKeeper』

同製品は、指定したフォルダーを、指定した場所にコピーするためのバックアップソフト。バックアップの際に、データの圧縮や暗号化などは行なわない。バックアップは、“セット”と呼ばれるルールを作成して行なう。セットには、バックアップ元とバックアップ先、およびコピーの方法というバックアップの一連の内容を指定する。セットは複数作成できる。

セットの作成
セットの作成

コピーの方法は、上書き保存のほか、バックアップ元と先のデータの内容を同期させる“シンクロナイズ”、バックアップ元と先の内容に差異があった場合、警告を表示する“コンペア”、バックアップ元のデータが削除されていた場合、ファイルを復旧する“レストア”などを用意している。

バックアップ先の指定。デスクトップ上にボリュームとして表示できるものであれば、どんなものでも指定できる
バックアップ先の指定。デスクトップ上にボリュームとして表示できるものであれば、どんなものでも指定できる

またバックアップ先は、HDDや外付けHDD、DVD-RAMドライブ、ネットワークに接続したサーバー上のHDDなど、デスクトップにボリュームとして表示できるものであれば、どんなものでも指定できる。同社のストレージ製品を接続する必要もない。アクセスにパスワードが必要なサーバーの場合でも、セットを作成する際にパスワードを入力しておけば書き込みを行なえる。ただし、パスワードの暗号化やマスク化は行なわないため、セキュリティー面での保証はない。なおCD-R/RWドライブも指定できるが、CD-R/RWメディアへ書き込むためには、別途書き込みソフトを用いる必要がある。

スケジュール機能。Mac OS Xでは未対応
スケジュール機能。Mac OS Xでは未対応

また、定期的にバックアップを行なうためのスケジュール機能も備えている。時間や曜日、パソコンの起動時や終了時などをスケジュールとして指定でき、指定したタイミングで、ソフトが自動的に起動してバックアップを行なう。なお、スケジュール機能はMac OS Xには対応していない。同社によれば、これはOS上の問題で、Mac OS Xの次のバージョンから対応するとしている(バージョン名などは不明)。

ラシージャパン代表取締役のモンターグ・アレクサンドル氏
ラシージャパン代表取締役のモンターグ・アレクサンドル氏

同社代表取締役のモンターグ・アレクサンドル(Alexandre Montague)氏に、同ソフトを開発した理由について尋ねてみたところ、「弊社は、法人向けに大容量のストレージ機器などを販売しているが、バックアップソフトを薦めると、いらないと断わられることが多い。皆、大切なデータを失ってから、初めてバックアップの重要性に気付く。今回発表したソフトは、ただファイルのコピーを自動化するだけの、単機能的なバックアップソフトだが、無料で提供することによって、バックアップに対する教育になれば良いと思っている」という答えが返ってきた。

同ソフトは4月ごろから、同社ウェブサイト上で無償配布を開始する。Mac OS 9版と、Mac Os X版をそれぞれ用意している。ソフトのインターフェースは英語のみで、日本語への対応については未定。ファイルやフォルダー名は日本語で表示できる。なお今後、『LaCie STOEL SCSI HDD』や『LaCie StudioDrive 3.5" Fast FireWire HDD』など、同社が提供するHDD製品のすべてに、同ソフトをバンドルするとしている。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン