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PARTITION MASTER 2002

PARTITION MASTER 2002

2002年05月07日 17時24分更新

文● アスキーPC Explorer編集部・伊藤 有

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PARTITION MASTER 2002

メディアヴィジョン

1万2800円
(1万本限定キャンペーン価格 1万800円、アップグレード版 4000円)

メディアヴィジョンの「PARTITION MASTER 2002」は、同種の機能を持つ他社の製品とは異なり、すべてのディスク操作をWindows上から行えることが特徴だ。内蔵HDDはもとより、USBやIEEE1394接続のHDDの操作にも対応する。

USBやIEEE1394外付けHDDの
パーティション操作が可能に

 HDDのデータを保持したままで各種パーティション操作を行えるため、OSの移行時など、既存のHDDのパーティション構成を変更する際に役立つのがディスクユーティリティソフトだ。同様の機能を持つ製品は他社からも発売されているが、いずれも基本的にパーティション操作はDOS上で行わなければないため、一部の製品を除き、DOS用ドライバが用意されないUSBやIEEE1394インターフェイスで接続する外付けHDDの操作はできないことが多かった。

図1 PARTITION MASTER 2002の基本画面。左端のバーで、パーティション構成と現在の消費容量が一目で確認できる。パーティションの移動は、右端上から2番目の「サイズ変更」モードから行う。
 「PARTITION MASTER 2002」は、独自技術「WNDM」(Win Native Drive Manager)により、Windows上から直接パーティション操作が可能なことが最大の特徴だ。Windowsから認識できるすべてのドライブのパーティション操作が可能なため、各種外付けHDDにも対応でき、システムパーティション以外なら、構成の変更後に再起動する必要がないというのも便利だ。



図2 「サイズ変更」モードの操作画面。リサイズは、各ドライブの両端をマウスカーソルで掴んで伸縮させることで実行でき、移動はバーを任意の空きスペースまでドラッグ&ドロップすることで行える。
 パーティションユーティリティとしての基本機能は、従来のDOS上で操作する製品群と共通で、パーティションの作成や削除、容量の増減、使用領域の移動、NTFS⇔FATフォーマットの相互変換が行える(図1)。対応ファイルフォーマットはFAT16/FAT32/NTFSの3種類。上記のほとんどの操作はマウスのみでも行える(図2)。

 マニュアルに従って、あらかじめほかのアプリを終了しておき、スクリーンセーバや各種省電力機能も切った上で実際にパーティション作成やリサイズ、移動などの一連の操作を数回行ってみたところ、不安定な挙動を見せることもなく、動作は終始安定していた。ちなみに、容量60GBのHDDに作成した20GBのパーティションを32GBにリサイズした際の所要時間は約12分だった。残念なのは、Windows 2000/XP環境では、FAT32パーティションを32GB以上にリサイズしたり、32GB以上のNTFSパーティションをFAT32に変換できない(すでにある32GB以上のFAT32パーティションを32GB以下にリサイズすることは可能)ということだ。メディアヴィジョンによれば、「OSのformatコマンドの仕様から生じる制限のため、マイクロソフトから修正パッチがリリースされ次第、順次対応する」とのこと。なお、Windows 2000ユーザーは、USB接続の外付けHDDで各種パーティション操作が行えない場合がある(※1)ことにも注意しておきたい。

※1 Windows 2000とUSB HDDの問題:この原因は、同種のデバイスの多くが、2000環境ではFDDと同じ「リムーバブルディスク」としてマウントされるため、OSがデバイスを巨大なFDDとして認識してしまうことによる(FDDにはパーティションを作成できない)。Windows Me/XPでは、こうした問題はない。



図3 付属のブートセレクタ「BootWare」の画面は簡素なもので、操作性に欠ける。他社製品のようなグラフィカルなものや、マウス操作を可能にするなどの工夫が欲しい。
 本製品には、同じCドライブから複数のOSを起動可能にするマルチブート環境を構築できる「BootWare」(図3)も付属している。対応OSはWindows 3.0/3.1/95/98/Me/NT 4.0/2000/XP、および各種Linuxで、FAT16/FAT32/NTFSの3種類のファイルシステムに対応する。BootWareはメイン機能ではないとはいえ、他社のブートセレクタに比べると画面の構成要素が簡素なため、とっつきにくく感じる。次期バージョンでは、グラフィカルなインターフェイスに変更するなどの改善が欲しいところだ。

 価格は1万2800円で、1万本限定のキャンペーン価格として1万800円で購入できるほか、「Virtual Partition」ユーザー向けのアップグレード版(4000円)も用意される。また、本製品の上位版として、バックアップソフト「RECOVERY MASTER 2002」(9800円)の機能も搭載した「PARTITION MASTER 2002 eXpert」(1万6800円)もラインナップされている。バックアップも含めた総合的な環境を求めるならば、こちらも検討してみてほしい。


PARTITION MASTER 2002の主なスペック
製品名 PARTITION MASTER 2002
対応OS Windows Me/2000/XP
HDD 10MB以上
価格 1万2800円(製品版)

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